ぜひ広めてください、

私代 理人

19XX年 日記① 4月8日


今日もムギと一緒に新聞をポストに取りに行ったら、新聞の他にライターのような物が入っていた。

フタのついたそれを開けると、何かの機械かおもちゃのようにも見える。

ムギはライターもどきが嫌いみたいで、特有の上がった尻尾を股の間に巻き込んで、低く唸って警戒している。

今にも噛みついてきそうな雰囲気から、早々に家の中に入って母さんに手渡した。

自分のではないと怪訝な顔をして、家のポストに入っていたことに気味悪がっていた。

今度は父さんに見てもらったけれど、機械類に詳しくないからか、眉をひそめるだけだった。

機械に詳しい人が同僚に居るというので、とりあえず預けて、俺は母さんと一緒に中学の入学式に行った。


学ランに着慣れないけど、小学校から仲の良い杏輔たちとクラスが一緒だったから安心した。

今日はお昼までだったから、帰りに母さんの他に杏輔と杏輔母も一緒にチェーンレストランに行った。

パフェの他にドリンクバーも頼んでいいって言われたから、杏輔と一緒にいろんな飲み物を混ぜたら二人して怒られた。

母さんたちは大人同士でいろいろ話てたから、杏輔とは何の部活に入るかとか学校のことを話した。

杏輔はオカルト研究部に入るって。

俺はどうしようかな。



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