もう小三か
弟の食欲がない。
去年まで食べれていた量をここ最近食べなくなった。
よく見てるわけじゃないが、俺の目からみても明らかだった。
ご飯を一口食べるだけ。
部屋に戻ろうとするからたまに引き留めると、話をしたくないのかそそくさと階段を上っていく。
俺は、嫌われているんだろうか。
俺は弟を嫌っていない。
ただ、恥ずかしいのだ。
腹を割って話すのが、怖いのだ。
だから、弟からも話しかけてこないから話しかけない。
テレビを見てちゃんと見てないふりをしてる。
本当は顔をみたいのに。
この気持ちがなにかに表せればいいのだけど、あいにくなにも思い付かない。
弟はきっと俺を嫌っているのだろう。
話したくないなら話さないし、辛いことがあれば話を聞くのに、身体が動かない。
どうしても怖い。
現実を見るのが?
なにをされているのかを知ることが?
違う。
今まで知らなかった自分が怖いのだ。
分かってほしいわけじゃないが、分かってあげたい。
分かってあげないといけない。
そうしないと弟はきっと、これからも苦しみ続けるのだろうから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます