第8話 運命の分岐点、因果の狭間で

 


学院の屋上。

冷たい夜風が二人の髪を揺らす。


叶翔は星空を見上げながら、深く考え込んでいた。


 



「俺たちの選択が、未来の可能性を狭めてしまうのかもしれない」


セレスがそっと隣に立つ。


「でも、選ばなければ、混沌は終わらない」


 



叶翔の手の中には、彼の進むべき道を示す“運命の石”があった。


それは、未来の可能性を写し出す聖なる魔導具。


 



突然、彼の視界に無数の“因果の分岐”が映し出される。


そこには、救われる命と失われる命が映り混ざっていた。


 



「どの未来も正しい。しかし、すべてを救うことはできない」


叶翔は苦悩の中、決断を迫られる。


 



一方、紅蓮は闇の中で微笑みながら言った。


「選ばれなかった未来も、選ばれなかった命も、俺が導く」


 



運命の分岐点に立つ二人の選定者。

果たして、彼らが選ぶ未来とは――。

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