繰り返されるラスボス戦
みたらし団子
一回目
…失敗した
その言葉が脳内でこだまする
何年間だろうか、それすらも分からない程、長い旅をした
その旅の途中で色んな日人たちに出会った
そんな人たちの中に、この長く途方のない旅についていくと申し出てくれるやつらがいた
俺は、そんな最高なやつらと共に、世界を脅かす魔王’’ラグトエル,,に挑んだ
…そう、結果は分かり切っているだろう
失敗したのだ
「…フン、この程度だったか。まぁ、我に軽傷を負わせたのは誉めてやろう。歴代の’’勇者,,と呼ばれていた者どもの中ではまだマシだ」
…まだ…マシ、か
魔法使いによるバフとデバフ、そして遠距離火力支援
戦士による近接火力
大賢者たちによるヒールと環境変化魔法、超火力攻撃魔法の使用
武闘家によるスピードを活かした攪乱作戦
そして、勇者による正面からの攻撃
いけるとおもっていた
きっと倒せると
’’幸せな結末,,を迎えられると信じていた
段々とぼやける視界を背景にだらだらと言い訳を並べる
いや、これは言い訳なのか?
まぁ、そんなこと今もう関係ないか
もうあいつらはいない
もう…ハハッ
これを聞いた人々はどう思うだろう
あの勇者たちがボロ負けしたと絶望するだろうか
結局そんなもんだったか、と呆れるだろうか
最後まで戦った俺らの死を悲しんでくれるだろうか
「…ん?なんだ、まだ意識があったか。あの攻撃をまともに受けたにしてはよく頑張ったほうだろう。誉めてやろう」
「…」
「しかし、もう話す力もない、か。哀れなものよな、人間どもから勇者とはやし立てられ、醜い言い方をすれば人類の手駒として我にぶつけられた」
「…」
「いやはや、どちらが貴様ら人間の言う’’悪,,なのだろうな」
「…ワ」
「ん?」
「我…々、は…決して…折れ、ない…魔王、ラグトエル…を、討つ…までは…」
「…確か2、3回ほど前にきた勇者が同じようなことを言っていたな」
「…」
「確か…『俺ら人間は決して魔族なんぞに降伏しない。例え俺らが死んだとしても何度も、何度も、現れるさ。俺が世界を救うんだっていうバカがよ。そしていつかお前を追い詰めるさ。それが何十年後、何百年後、いや、何千年後になろうとも』と」
「…ハハッ、その…通りさ…よく…わかってる…」
やはり勇者になるものというのはみな似ている者なのかもしれない…
「死の間際に放った言葉だ。おそらく貴様らは本心からそう思っているのだろう。実に馬鹿げている」
「…その、バカが…世界、を…救う、か…も…」
ああ…もう声が出せなくなってきた…ここで、終わり…か、
「…面白い、人間というのは、我らに反抗しなければもっといい待遇を得られていたというのに…」
「…」
「…ことを思いつ…い機会だ。貴…料にして…し、この実験が我の関…しろい結…いをいくらでもかな…う…」
…あ?なんて言ってるんだ…?いや、もういいや…眠くなってきた…ゆっくり…もう眠ろう…
「せいぜい頑張れ」
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第一話というかプロローグ的な感じでしたけど…
はい、ということで新作でございます。
まあすごいメタいことを言いますと物語の一番最初から書いてるから飽きて書くのを諦めるのでは…?って感じの考えからじゃあ物語の最後を何回も書けばいいじゃん!っていう安易な考えからできた作品です
暇なときに書いていきますが不定期なのでそこはご了承ください
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