第七幕:あの日、ふたたび

 あの秘密を話して一ヶ月後、ついに事故当日になった。


 その日、僕は初めての試みで、この世界を変えることにした。しかし、変わるかはわからない。


 だからといって止める理由にはならない。


 僕はその日一緒に途中まで着いて行くことにした。偶然を装って合流して、あの交差点を通らせないようにする。


 なので、今日はいつもより早くに起きて、珍しく外に出ることにした。


 家を出て、いつものコンビニへと行った。

そこにいつも二人は待ち合わせしていた。


 ついに、悠斗が来た。


「久しぶり、一ヶ月ぶりだね」僕はとりあえずそうやって話しかけた。


「久しぶり、あの梅田の日以来か、てかあれからもう一ヶ月も経ったんや」


 その後も一ヶ月間の世間話をしていると、春香も来た。


 ついに始まる。


 不思議と手が濡れている。ここからの会話は何も頭に入ってこない。


「てか、話聞いてる?」春香が言った。


「ごめん、ちょっと考え事してた」


「そう言えば、予言の日って今日なの?」悠斗が急に言ってきた。


「え⁉︎、覚えてたの?」


「当たり前だろ、急に余命宣告を受けたようなもんだったし、なんか今日いきなりコンビニにいだからな」


 やはり、違和感を感じていたんだ。


「そうだね、だからさ今日はいつもの交差点通らずに学校に行かない?」


「いいよ、私だってまだ死にたくないもん」


 春香は笑顔で話してくれているが、本当はどう思っているんだろう?


 そして、今日は交差点を通らずに学校に着くことができたみたいだ。


 付き添った後、スマホでニュースを見ていたら、やはりトラックが、交差点に突っ込んでいた。


 その日悠斗にメッセージを送った。


僕「やっぱ、交差点にトラック突っ込んでたわ」


悠斗「そうなんや、本当にこの世界はお前の夢の世界なん?」


僕「うん、今まで言わなくてごめんね、けどこれで信じてくれた?」


悠斗「うん、助けてくれてありがとう」


なんだ、久々に感謝された気がした。感謝されるのってこんなに良かったっけ?そう思えるほど心地の良いものだった。


 





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