第5幕:夢の中のユメ
ピピピ……。
「うるさいな……」アラームは有難い道具だが、僕にとっては嫌な道具だ。
嫌な夢から目を覚まさせてくれるいい道具だが、逆に言えば、いい夢から叩き起こされると言うことでもある。
そういえば、今僕は、何歳なのだろう。
カレンダーを見た。5年前の高校1年の頃だった。しかし、今の僕には、学校に行くわけがない。
なぜかって?
この世界は僕の夢の中の世界だからだ。
そう言うことなので、ここでは実験を行うことにした。そう、もとの世界に戻るために。夢の世界から出る方法を、他のチームが研究していたが、教えてくれなかった。
つまり、まだ解明されていないということだ。
なのでもし、発見したら機械さえ使えば、誰でも生きたい世界に生きることができる社会が構築されることになる。
しかし、ここは僕の夢の世界だ。なので自分が念じればもとの世界に戻れると思ったが、それはできなかった。
しかし僕は思った。もし、もとの世界に戻ったとして、また疲れるだけなのではないのだろうか…と。
あれ、そういえばこの世界で本当に空を飛べたりできるのだろうか。
そう思い早速行動してみた。
(飛べ、飛べ……)
そう念じながらジャンプをした。
しかし、飛べることはなかった。
「あれ、ここは俺の夢の中だよな」
そう言いながらずっとジャンプをしていた。
そんなことを家の中でしていたら
「そんなことする暇があるならちゃんと学校に行ってよ!」
そう怒られた。
こんなはずではなかった。
このままでは高校中退で最終学歴が中卒になってしまう。
そうなったら、あの会社にすら入れなくなってしまう。それだけは避けなればならない。
なぜなら、過去に戻れなくなってしまう。
なのでこれからはちゃんと学校にも行こう。
そして、次の日から高校に行くことにした。
僕の家の前に集合して、友達と学校に行くことにした。
夏帆と陽太と合流した。
この2人は最初の夢でよく一緒にいた2人だ。しかし、この日の1週間前ちょうど、春香と悠斗が事故に巻き込まれた。
事故が起こってからの電話で思い出した。
なので互いに励まし合いながら、学校に行くことにした。
そんな日が続いて、なんとか卒業することができた。
そして、現実と同じようにいつもの会社に入社した。
しかし、もうほとんど機械は完成していた。
いつも通り僕が試用することになった。
(今回は何をしようかな)
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