失恋したので世界終わらせてみた
少年症候群
第1話失恋のちに終焉
「好きです!付き合ってください!!」
学校の屋上、綺麗な青空、顔を赤らめる男子生徒。この告白、成功した。そう
「ごめんなさい!三澤さんのことは友達としか思ってなくて…」
まさかの展開。恋歌は涙が溢れないよう、そっと瞼を閉じる。あの顔の赤らめは何だったのだ。私の期待を返せ!心の中でそう叫ばずには居られなかった。足元が崩れていくようだった。いや、物理的に足元が崩れている。ボロボロと屋上のコンクリートの床が割れていく。地震のように学校が揺れている。学校がこんなことになっているのだ、辺りの建物は倒壊を始めていた。
「え…」
思考を巡らそうとした時には足元が崩れ世界が暗転していた。
目が覚めると世界が終わっていた。世界が終わっていたというのには語弊があるかもしれない。
正しくは見渡す限りの世界が終わっていた。
学校の屋上で立っていた恋歌は学校の残骸の上で立っていた。
「え…」
先程と同じ声がただ喉を通り過ぎる。この惨状を目の前にしてただそれだけしか声が出てこない。もしかしたら彼もまだ生きているかもしれない。そう思い必死に瓦礫を退けていく。しかし、彼は見つからなかった。
「まさか、この下に…?」
恋歌は自分の言葉に鳥肌が立つ。自分はかろうじて大きな瓦礫によって難を逃れたが、彼はその瓦礫の下になってしまったのだろうか。
寸前のところまで考えて思考を辞める。これ以上考えたら何かが壊れる。そう脳が判断したようだ。
「ふ、普通、失恋して世界終わるかぁ?」
失恋したので世界終わらせてみた 少年症候群 @syounen_hasya
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。失恋したので世界終わらせてみたの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます