概要
光なき旗を、誰が掲げる。 夢も忠も尽きた後に それでも名は、血に宿る
応仁の乱から数年。駿河の地では、若き今川竜王丸をめぐる内紛が火を噴き始めていた。
傍らに控えるのは、一介の流浪人――伊勢新九郎盛時。後に北条早雲と呼ばれる男である。
生まれついての軍才はなく、播磨で傭兵を雇い借金を重ね、京では女と借金に追われて都を去った。
そんな新九郎の前に、かつての「帝」が現れる。
名は尊良。正統を掲げながら、いまはその身一つで流浪する南朝の御烙印。
焚火の夜、峠で再会したふたりを中心に、
失われた帝の名が、再び戦場に現れることになる。
策を練るのは、楠木の末裔・正俊。
火の気配が満ちるなか、南主の名は誰のために使われるのか――
『落陽ノ主』。
落ちゆく正統をめぐる、静かで冷たい謀略譚。
傍らに控えるのは、一介の流浪人――伊勢新九郎盛時。後に北条早雲と呼ばれる男である。
生まれついての軍才はなく、播磨で傭兵を雇い借金を重ね、京では女と借金に追われて都を去った。
そんな新九郎の前に、かつての「帝」が現れる。
名は尊良。正統を掲げながら、いまはその身一つで流浪する南朝の御烙印。
焚火の夜、峠で再会したふたりを中心に、
失われた帝の名が、再び戦場に現れることになる。
策を練るのは、楠木の末裔・正俊。
火の気配が満ちるなか、南主の名は誰のために使われるのか――
『落陽ノ主』。
落ちゆく正統をめぐる、静かで冷たい謀略譚。
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