第7話 マイラの過去
「金龍勇者の日常」
第7話 「マイラの過去」
(僕が小さい頃、お父さんとお母さんに何かあったみたいだが…、まだ僕が物心がついていない時に何かが起きていたみたいで、僕は何も覚えていない)
(僕は、2歳になってやっと物心がつくことができ、ハウナと2人で暮らしていた…。もちろん、お母さんとお父さんは居ない…。)
マイラ(2歳): (泣きながら家に入る)お…お姉ちゃん…。
ハウナ(4歳): ま…マイラ!?どうしたの…?誰かにかいじめられたの?
マイラ(2歳): 違う…。ねぇ…、なんで僕の友達の家族はお母さんとお父さんがいるのにどうして僕達はお母さんとお父さんがいないの?
ハウナ(4歳): 私も、よく分からないけど…、仕事が忙しくてなかなか帰れないそうよ。だから我慢してね!
マイラ(2歳): わ…分かった!
(僕は理解したようにハウナに言ったが、僕は理解していない…。だって、僕の友達のお母さんとお父さんは仕事がどのくらい忙しくても必ず子供がいる家に帰ってくる…。でも僕達は、2年たっても帰ってこない…。それはおかしい…。お母さんとお父さんは、仕事が理由じゃない…。また別の理由があるはずなんだ…。)
(その後、親は帰ってこず…、僕は、3歳になり、将来の夢のことを考えるようになった)
マイラ(3歳): 僕…、「勇者」になりたい!(いきなり言う)
ハウナ(5歳): えっ!?い…いきなりなんなの…?
マイラ(3歳): 僕、大きくなったら村の人達を救う「勇者」になりたいんだ!
ハウナ(5歳): た…確かに良い夢かもしれないけど「勇者」はやめたほうがいいと思う…。
マイラ(3歳): えっ?なんで!?
ハウナ(5歳): えっと…、それは…。
マイラ(3歳): 人を救っちゃダメなの…?
ハウナ(5歳): いや、そういう訳じゃなくて…。
マイラ(3歳): 何か嫌なことでもあったの?
ハウナ(5歳): い…いや…。と…とても良い夢ね!勇者になれるように頑張りましょうね!
マイラ(3歳): う…うん!(戸惑う)
(今のは…、なんだ…?絶対何か隠してる…。でも…、絶対にお姉ちゃんは教えてくれない…。村の人達に聞けば分かるかな…?)
(数時間後、僕は外に出て村の人達に理由を聞いた)
村人: ほうほう、お父さんと同じ職業を選んだな!
マイラ(3歳): お父さんと同じ職業?お父さんも「勇者」だったの!?
村人: そうじゃ!今はもうやめちゃったけど…。
マイラ(3歳): えっ?じゃあお父さんは今どうしてるの?それに、どこにいるの?
村人: それは…、秘密だ。
マイラ(3歳): な…なんで!?なんで秘密なの!?そのくらい教えてもいいんじゃないの!?
村人: マイラが聞いたら…、後悔するぞ…?
マイラ(3歳): べ…別にそれでもいい!いいから早く教えて!
村人: 絶対に言っちゃいけないんだ。私達は君の親とそう約束したんだ…。(立ち去る)
マイラ(3歳): ど…どうして…?
(お父さんがもともと勇者だということは教えてくれたけど、お父さんがこの後どうなったかは教えてくれなかった…。それをずっと悩みながら…、僕は4歳になった。もちろん、親は帰ってこない…。)
ハウナ(6歳): ねぇねぇ、他の村に行ってみたいと思わない?
マイラ(4歳): べ…別にいいけど…、どうしていきなり?
ハウナ(6歳): 私、最近外の世界には他の種族がいっぱいいることを知ったの!だから今回は別の種族の村に行って観光しよう!
マイラ(4歳): うん!もちろんいいよ!
(そして、村に出ることを村長に許可を得て、僕達はとある村へと向かった…。)
(村から出て、広い草村を歩きながら…)
マイラ(4歳): ねぇねぇ、今からどこの村に行くの?
ハウナ(6歳): 「ラハリ王国」という場所よ!
マイラ(4歳): 「ラハリ王国」?その村にどんな種族がいるの?
ハウナ(6歳): 「虹色鳥族(にじいろどりぞく)」と言って、見た目は私達みたいな感じだけど、背中に白い翼が生えていて、空を飛ぶことができる種族よ!
マイラ(4歳): へぇ〜、じゃあその魔物達を倒せばいいってこと?(剣を取り出す)
ハウナ(6歳): ち…違うわよ!私達は任務に行くんじゃなくてただ観光しに行くのよ!
マイラ(4歳): なーんだ!ただの観光か!
ハウナ(6歳): か…可愛い種族達を傷つけたら後悔するわよ!
マイラ(4歳): はいはーい。(苦笑い)
(僕は、虹色鳥族の特徴を聞いて、恐ろしい魔物を予想してしまった…。ハウナもその種族を見た事がないから本当に可愛い種族なのかどうかは分からない…。ハウナはワクワクしながら歩いているが、僕は不安に思いながらもハウナについて行った…。)
(僕達は歩き続け、「ラハリ王国」に着いた)
(そこには背中に白い翼が生えた人達がたくさんウロウロしていて賑やかそうだった…。)
ハウナ(6歳): まぁ!やっぱり可愛い種族だったのね!私もこの種族になりたかったなぁ〜!
(マイラ達の目の前に女性達が通る)
マイラ(4歳): (心の中: 思っていたよりも結構可愛い種族だった…。どう見ても魔物じゃない…。まるで天使みたいな…。)
ハウナ(6歳): わぁー!マイラ、今度はあそこに行ってみましょ!(マイラを「ラハリ王国」の奥へ引っ張る)
マイラ(4歳): お…お姉ちゃん!?(ハウナに引っ張られて無理やり「ラハリ王国」の奥へ連れて行かれる)
(数時間後…)
ハウナ(6歳): やっぱりすごく楽しい場所ね!私もここで暮らしてみたい!
マイラ(4歳): ええ〜?もとの村に帰らないの?
ハウナ(6歳): 私はここがお気に入りよ!
マイラ(4歳): そ…そうなんだ。あはは…。(苦笑い)
(僕達がラハリ王国の中をウロウロしていると大きな城を見つける)
マイラ(4歳): (城に指さす)な…何あれ!?
ハウナ(6歳): これは王様の城よ!近くに行ってみる?
マイラ(4歳): うん!
(僕は、魔王が居そうな城を見つけてその城に近付いて見ると…、大きな看板があった…。)
(そこには…、「花嫁候補!受付中!」と書いてあった)
マイラ(4歳): ねぇねぇお姉ちゃん、「花嫁」って何?
ハウナ(6歳): それはね…えっと…。あっ!そうだ!マイラもやってみようよ!
マイラ(4歳): えっ!?「花嫁候補」っていうやつ!?
ハウナ(6歳): うん!(看板をじーっと見て)ふむふむ、城の中に受付場所が…。よし!行きましょう!(マイラを無理やり城の中へ連れて行く)
マイラ(4歳): (無理やり城の中に連れて行かれる)えっ!?な…なんなの!?
(僕は、よく分からないイベントに参加させられた…。)
次回 第8話 「恥ずかしすぎる…。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます