血反吐まみれた鬼舞辻無惨様の創作論

 作者様の別作品『灰の翼は自由を知らない』で情緒をぐちゃぐちゃにされてるわたくしめ視点では、作者の灰原悠様は無惨様そのもの。
 気づけばわたくしめも雑魚鬼としてひれ伏し、血を一滴でも分けてもらいたい…そんな心境にさせられる破壊力です。

 一方で、世のヒット作を見渡すと「ストレスフリーでテンプレに収まる」作品が好まれている印象もあり、それはそれで“人の弱さ”なのかもしれません。

 ただ、この良作を“日の下”に引きずり出すには――皮肉にも無惨様よろしく血を搾り出し続けるしかないのか。
 まさに無惨様自身が鬼の王として、創作の地獄に立ち続ける運命を背負っているかのような想いがギュッと詰まった創作論です。

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