あの赤い敵VSヘーセー生まれの新卒社員

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話  現代ファンタジーは、「戦う相手をまちがえている」…笑えそうで笑えない戦い、スタート!

 今の子は、これに注意しよう。

 「戦う相手をまちがえる」

 それは、とても怖いこと。

 ある意味、こう言われることよりも怖いことなのかもしれない。

 「今の子は、戦わないよな…」

 新卒入社をした会社で、特に男子は言われがち。

 困っちゃうな~。

 「戦う相手をまちがえる」

 ああ、怖い。

 怖すぎる!

 「本当に戦うべき相手は、だれだ?」

 こんな面白くもない世の中では、何が何だか…。

 特に、今の子には悩みどころ。

 だって、あたりには知らない大人がウヨウヨ。

 戦えといわれても、数の少ない今の男子は、戦う気が失せてストレス状態。

 「皆、無駄に数の多い大人が悪い…」

 新卒で入社した彼の酒の量は、明らかに増えていた。

 「君?飲みすぎじゃないか?」

 「がんばってきた世代を裏切った、新卒ストレス?」

 「過保護リバウンドか?」

 「酒を飲んでさらに赤くなった、赤ちゃんだ」

 ぼこぼこに言われ、彼のストレスはたまる一方。

 「ああ、気に入らない!むかつく、むかつく!…う」

 現代ファンタジーな会社からの帰り道で、彼の足取りはおぼつかない。

 酔って、ふらふらになっているんだものな。

 そんなときに発見したのが、こいつ。

 「赤い敵」

 ただし、赤い敵といっても、酒を飲んで赤くなった鏡に映る彼自身のことではない。

 「あの赤い敵だけは、許さん…!」

 赤ちゃん赤ちゃんと先輩に言われたことを思い出すたび、赤い敵が憎くてならなくなってきていた。

 さあ、どうする?

 彼の気持ちと夜は、晴れそうか?

 そんな赤い敵だが、やつには相棒がいるようだ。

 赤い敵には勝てても相棒に何かされるんじゃないのかと、やや不安。

 「やっぱり、オレたちの世代も戦うべきなのか?あの赤いやつ、頭にくるものな…」

 赤い敵は、動きを止めて休み、彼をあざ笑っているようにしか見えない。

 「おい、赤!戦いそうで戦わないその姿勢は、何だ!お前、ボクら新卒をバカにしているのか?」

 赤の人に戦いを挑む彼は、ゆるい狂戦士だった。

 「うおお~!ヘーセー生まれを、なめるな!」

 翌朝、会社で。

 「聞いたか?」

 「ああ、聞いた」

 「あの新卒、赤信号マークの男に突っこんでいったらしいな」

 「かわいそうにな…」

 「これだから今の子は…」

 「戦う相手をまちがえている」(声がハモる)

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