白狼の冒険者

ピノうさぎ

第一章

第1話 始まりの日

この世に生を受けてから約17年。僕は異世界で狼になった。


僕の名前は橋本優太。どこにでもいるような高校生だ。

あの日は大雪が原因で通学に使っている電車に遅れが発生していた。


雪が降り続ける中電車を待っていると誰かの悲鳴が聞こえた。

何があったのかと顔上げた僕の目に映ったのは空中に立っている大きな白い犬だった。


『それ』と目が合った瞬間僕の意識は途切れた。

今思えばあれは犬ではなく狼だったのかもしれない。


──────────────────────────────────────


「うぅっ...。」


目を覚ましたらそこは森の中だった。


「うぇ⁉俺なんで森の中で寝てるの⁉」


起き上がっても視線が低い。自分の手を見るとそこには白い毛と肉球。


「犬になってる‼」


周りを見回すと小さな水たまりがあった。

かけよってのぞいてみるとそこには意識をなくす前に見た大きな白い狼。


どういうことだろうか?

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