タンポポのたび　ポポへん

ポポの　きいろい　おおきな　はなは　すっかり　しろい　わたげに　すがたを　かえました　かせんしきの　みどりのどてに　まっしろな　ポポの　こどもたちの　わたげが　ゆらゆらと　ゆれています　

ポポ「サー　こどもたち　いつでも　いいわよ　えんりょなく　たびだって　ステキな　ばしょに　おりたってね」

ポポは　こどもたちを　はげまします

でも　タンポポの　たびだちは　いつも　かぜまかせ　たにんまかせ　です　

タンポポの　こどもたちは　いつも　ステキな　おうじさまを　まっている　おひめさま　じぶんで　うごくことは　できません　

すうじつが　たちました　ポポの　こどもたちは　もー　たびにでたくて　でたくて　ウズウズしています　

こんやは　まんげつです　つきのひかりに　タンポポの　わたげが　いっそうしろく　ひかります　

ソヨソヨと　かぜか　ふきはじめました　かぜは　だんだん　つよくなります　ポポの　こどもたちが　ひとり　また　ひとり　たびだちます　かぜが　ビューッと　ふくと　こどもたちは　いっせいに　たびだちました　しろい　わたげを　あたまに　つけて　かぜにのって　つきあかりのなかを　たびだって　いきます

ポポ「げんきでね〜　いいばしょに　おりてね〜」

ポポは　こどもたちを　みおくります

もう　あうことのない　あらたな

たびだちです

かぜにのり　こどもたちは　とおく　とおく　とんで　いきました