罪人

@k_01729

第1話

雨に薄まった血が先生の足を伝ってアスファルトに流れていく。



1分前に自分が使ったであろう包丁が震える自分の手にしがみついてた。



「富澤…?」

死体が喋った。




先生を殺したところで何も変わらない、そんな事はわかっていたはずだった。




ただ、ただ、許せなかった。



自殺を止められてからもらった寿命を使って包丁を購入し、先生の跡をつけて人のいない所で刺した。




先生、どんな気分なんだろう。

死体には聞けないな、なんて思いながら、出頭した。











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