第3話 第一楽章(3)

昨日は、バドミントン部の見学行って…明日は別のところにしようとは、言ったものの…

「どこにしよう…」

「澪ちゃんどうしたの?入学早々悩み事でもできた?もしや恋愛!?」

この子は美乃梨みのり。さすが私立なだけあってこの子は県外の子。千葉出身なんだって。ちなみに同級生の同じクラスの子。

入学して陽菜以外と話したのはこの子が初めて。

「恋愛じゃない。というか美乃梨はさ、どっか入る部活もう決めた?」

「私?決めてあるよ!!」

「管弦楽部?吹奏楽部じゃなくて?」

「いや、それが、吹奏楽部は高校にしかないんだって。中学は管弦楽部のみ。

ちなみに管弦楽部って、ヴァイオリン系の弦楽器、トランペットとかの管楽器、あと打楽器の演奏する場所なんだよね。ちなみに吹奏楽部は弦楽器がない!」

「ってか、管楽器弾けるの?」

「それは…その…私は音楽がからっきしで…。ねぇでもさ!見学に行く部活がないなら、一緒に管弦楽部、見に行かない?」

「いいけど…私も弾けないよ。ピアノもやったことないし。音楽系のものやったことすらないよ?」

陽菜にも聞いてみよっと。

「陽菜、今日はさ管弦楽部、見に行かない?」

「管弦楽部?吹奏楽部じゃなくて?」

わぁ、陽菜が私と同じこと言ってるし。

「管弦楽部なんだって。」

「へ~、いいじゃん!行ってみよう!」

                放課後… 

「澪ちゃん!一緒に行こう!」

「あ、美乃梨ちゃん。陽菜も一緒でいい?」

「全然いいよ!人が多いほうが楽しいし!あと、私のことは美乃梨って呼んで!」

とそこにドタバタとやってきたのが

「ごめ~ん!遅れた!で、今日は管弦楽部?に行くんだよね?」

陽菜だった。

「うん。陽菜ちゃんがスポーツ好きならちょっと合わないかもだけど、」

「全然へーき!」

「陽菜も美乃梨も来たことだし、行こうか。」

「「そだね。」」

こうして私たちは、音楽室へと向かうのであった。


そして…

「楽器が弾けるヤツは男女関係なくモテる!!!」

これが管弦楽部の第一声だった。

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