七夕のおむすびちゃん

増田朋美

七夕のおむすびちゃん

その日も大変暑い日で、なんだかもう日本にいるのは嫌だなあと思われるくらい、暑い日であった。

その日、製鉄所に新しい利用者が来た。製鉄所と言っても、鉄を作るところではなく、ワケアリの人たちに勉強や仕事をする部屋を貸し出す福祉施設である。新しい利用者は名前を川口美奈子といった。とりあえず製鉄所のルールを管理しているジョチさんから説明を受け、美奈子さんは杉ちゃんと一緒に他の利用者達がいる食堂へ行った。

「今日から、ここを利用していただきます、川口美奈子さんだ。」

杉ちゃんがそう彼女を紹介すると、

「羽田和枝です。今は通信制の高校に行ってます。」

「神埼妙子です。図書館で働いてます。よろしくね。」

と、利用者である二人の女性たちは、そう自己紹介した。しかし、川口美奈子さんは、二人に挨拶することもなく、

「私語厳禁よ。」

と、一言呟いただけであった。

「こちらでの過ごし方ですが、勉強してくれても構いませんし、仕事を持ち込んで頂いても構いません。中には、公募に応募する原稿を書いたりとか、変わった方では洋裁をされる方もおられました。部屋と食堂は、自由に使って結構ですから、ゆっくりなさってくださいね。」

水穂さんが優しくそう言うが、美奈子さんはハイとしか言わなかった。そして食堂のテーブルの前に座ると、すぐに教科書を開いて勉強を始めた。

「どちらからいらしたのですか?富士市の方?」

和枝さんがそう彼女に聞いたが、彼女は答えない。

「なにか精神関係とか、体を病んでここへ来られたのですか?」

妙子さんもそう聞くが、やはり美奈子さんは答えない。

「なにか言ったらどうなのよ。」

和枝さんがそう言うと、

「最初ですから緊張して喋れないだけですよ。そのうち話してくれるようになるでしょう。」

と、水穂さんが言ったので、その日はそれ以上のことは起こらなかった。

しかし、川口美奈子さんは、製鉄所へ毎日来てくれることは来てくれるのだが、いつも黙ったまま勉強をしているだけであった。二人の利用者も、川口美奈子さんを変な子だと言って、あまり声をかけなくなった。

「お昼だよ!」

杉ちゃんの声に従って、みんな食堂へ行く。利用者たちの食事を作るのは、杉ちゃんの大事な仕事であった。以前は調理員を雇っていたこともあったが、その人が結婚のためにやめてしまったので、利用者の食事は杉ちゃんが作っている。

「杉ちゃん今日のお昼何?」

「今日は、アジフライと、さつまいもの甘露煮だ。」

「わー嬉しい!」

利用者たちはそう言って食事が入ったお皿の乗っている、テーブルの前に座った。思い思いに頂きますを言って、料理を食べ始める。美奈子さんもテーブルの前に座ったのであるが、料理には手をつけようとしなかった。

「美奈子さん食べないの?」

妙子さんが聞くと、

「贅沢はしてはいけないから。」

と、美奈子さんは答える。

「戦時中じゃないんだし、たくさん食べてもいいのでは?ご飯はちゃんと食べないとだめだっていろんな人が言ってるじゃないの。」

和枝さんがそう言うと、

「でも、食べちゃいけないって学校で。」

と、美奈子さんは言った。

「それ誰が言ったんだ?ご飯を食べちゃいけないって誰がそんな馬鹿なこと言った?」

杉ちゃんがそう言うと、

「学校の先生です。受験に受かるまではご飯を食べてはいけないって。」

美奈子さんはそう答えるのであった。

「はあ学校の先生が、受験に受かるまでご飯を食べてはいけないと、直接お前さんに言ったのか?」

「いえ、でもクラス全体でよくそう言われてました。」

杉ちゃんの質問に、美奈子さんが答えると、

「そりゃ、いわゆるマインドコントロールというやつだな。世間では、受験に受かろうが受かるまいが誰でもご飯は食べてるさ。」

杉ちゃんがでかい声で言った。

「本当にお前さんが直接そう言われたわけではないだろう?クラスが叱られて、そう言われただけでしょう。お前さんそんなに勉強ができなかったのか?」

杉ちゃんの言い方は、ヤクザの親分みたいな大変乱暴な言い方だったため、美奈子さんは怖がって泣いてしまった。一緒にいた水穂さんが、

「もう少し、優しく聞いてあげないとだめですよ、杉ちゃん。彼女は、生徒にご飯を食べさせないほどひどい学校にいたということですから。質問を変えますね。ご飯を食べさせないといいましたが、生徒さんはどんな生徒さんが通われていたのですか?」

と、優しく聞いた。

「ええ、生徒さんは、勉強どころか先生の話さえ聞かない人ばかりでした。それで先生方は、黒板の方を向かせるのに、ありとあらゆる手を使いました。」

と、美奈子さんが答える。

「だったらご飯をたべるなといったのは、そういう生徒さんを動かすための、ただの脅しであっただけだと思うけどね。」

と、杉ちゃんが言うのであるが、

「そんなことありません。私のことを愛しくれた唯一の学校です。」

と美奈子さんがいうので、みんなますます、理由のわからないという顔をした。

「何だいそれは。どうも変だな。なんで愛してくれる唯一の学校なんだろうな?だって、ただ悪い奴らをこっちへ向かせるために、汚いこと言って脅かしていただけじゃないか。」

みんなを代表して杉ちゃんが言った。

「どうしてそんなふうに、ひどい言葉を平気で使うような学校にいなければならなかったのですか?」

水穂さんがそう川口美奈子さんに聞く。

「決まってるじゃないですか。大学へ行くのには高校が必要で、それでこの地域では、県立の高校にいかなければ、笑いものにされてしまうからです。」

「具体的に目指している大学があるんだったら、そこの付属高校に行くのが最短ルートだと思うがな?」

美奈子さんの答えに杉ちゃんが言った。

「それは家族が反対していてできなかったから。」

と彼女は答えた。

「そうかそうか。そういうことか、それじゃあ、もう少し、情報が色々あれば、マインドコントロールされることもなかったのかもしれないね。それを追求しても始まらんわ。それじゃあどうするか、を、考えなければならんな。まず初めに、受験に受かるまでご飯を食べてはいけないという法律はどこにもない。安心して好きなだけご飯を食べていいよ。」

杉ちゃんはそう言っておむすびを一つ彼女に差し出した。でも美奈子さんは受け取ろうとはしなかった。

「じゃあお前さんは、一生ご飯を食わないで生活していくつもりかい?人間は動物だから、ご飯を食べないと、動けなくなるよ。」

杉ちゃんがそう言うと、

「ええ、私だってご飯が必要なのはわかるんですが、でも食べないで居るおかげで、犯罪者にはならなかった自負心が私にはあるんです。何もしないで、食べるだけの人間というのはそれこそ悪者ですから。何もしないで幸せに生きている人間なんていないじゃありませんか。そうなれば、必ず犯罪に走ります。それを予防するためにご飯を食べないことが必要ですよね。何もしないで楽しく生きていたらそれこそ犯罪だから。」

と、美奈子さんは言った。

「それ誰が言った?」

杉ちゃんが聞くと、

「学校の先生です。」

と、彼女は答えた。

「こうなっちまうと、どっかの宗教団体と似たような感じだな。ほら前あったじゃないか。あの大惨事となった地下鉄サリン事件を引き起こしたような。」

杉ちゃんが腕組みをしてそう言うと、

「本当ですね。まず初めに、そういう新宗教に似た学校があるのが驚きました。学校の言うことではなく、他の言う事を聞くようにしないとだめだと思いますよ。」

水穂さんが、そう杉ちゃんの話に応じた。

「まず初めに、みんなが変だと思っていることを、本人は頑なに信じてしまって、宗教団体へ多額の布施をするとか、そういう事件は結構ある。そうならないようにするには、みんなで助け合わなくちゃならん。学校なんて、ひどいもんじゃないか。1日中教室に閉じ込めて、外部からの風は一切入れないんだから。それと同じだよ。」

「頑張るよ杉ちゃん。あたしだって一度は、そういう人にあって、ひどい目にあったから。」

「あたしも、一時は薬しか楽になる手段がなかったから、気持ちもわかるわ。」

杉ちゃんがそう言うと、和枝さんと妙子さんは、相次いでそう言ってくれた。製鉄所の人たちは、人助けするのに自分は遠慮したいとか、もしなにかあったら困るなどの発言をする人がいない。みんな、助けようと思ったら助ける人が多い。それを引き受けるのはやはり洗脳を経験しているからだろう。

「そういうことだから、おむすび食べてよ。みんなお前さんのこと心配してるんだよ。おむすびは、受験勉強しようがしまいが、食べていいもんなんだよ。食べないと本当にだめになっちまうぞ。」

杉ちゃんにあらためておむすびを渡されて、美奈子さんはそれを受け取った。水穂さんのように食べると吐き出してしまうことはなく、なんとか食べてくれたので、杉ちゃんたちもホッとする。

「良かったあ、食べられるということはお前さんはまだ正常なんだね。ほんなら、これからお前さんのことはおむすびちゃんと呼ばせてもらおう。おむすびちゃん。なかなかかわいいじゃないか。じゃあこれからは、ご飯を作る役目をしてもらうかな。それでいいよな。おむすびちゃん。」

杉ちゃんがでかい声でそう言うと、

「わかりました。私、何も料理なんてできないけど、頑張って手伝います。」

と、おむすびちゃんこと、川口美奈子さんは言った。

「それじゃあ、お前さんもご飯をちゃんと食べろ。おむすび一つじゃつまんないだろ。ほら、アジフライをみんなで食べよ。」

杉ちゃんに言われて、みんなでアジフライを食べ始めた。おむすびちゃんも食べ始めた。一度食べてくれると、食べようという気持ちになってくれるらしい。みんな楽しそうな顔になった。

「ほらあ、食べればみんないい顔になるわ。誰でも食べるってことは必要なことなの。それを、やらせないなんて本当に馬鹿な教師だよ。食べることは大事なことだってわかってもらわないと困るわ。お前さんにはちゃんと、食べ物のことを考えて生活してもらうぜ。」

アジフライを食べながら杉ちゃんは言った。

「本当にそうですね。こんなに大勢で食べたのは久しぶりで。」

おむすびちゃんこと川口美奈子さんは言った。

それから、おむすびちゃんこと川口美奈子さんは、毎日製鉄所へやってきた。彼女は、高校を退学して何もすることがないというので、杉ちゃんと一緒に、利用者の食事を手伝うことを本格的に任された。杉ちゃんと一緒に料理を覚え始め、始めは包丁の持ち方すらわからなかった彼女であったが、一週間続けたら野菜スープが作れるようになった。みんなおむすびちゃんの作った野菜スープは美味しいねといった。またある日は、杉ちゃんから教えてもらったヴィシソワーズスープを作って、利用者たちを驚かせたこともあった。ヴィシソワーズスープを作ったときは、みんな口々に美奈子さんを褒めた。

「うんなかなかうまくできたじゃないか。このスープはなかなかうまいぞ。まあ、強いて言えばもう少しブイヨン多くすると良いと思うけどね。それをすれば、もうちょっと味が良くなるぜ。」

杉ちゃんに野菜スープを試食してもらって、美奈子さんは、

「ありがとうございます。」

と、杉ちゃんに頭を下げた。

「いやあ、僕はただ、やり方を教えただけ。努力したのはお前さんだよ。それを忘れるな。」

「いえ、私は、教えてもらえなければ、何もなれませんでした。だから、お料理を教えてもらえなければ、何も変われなかった。」

美奈子さんは、杉ちゃんにそういうのであった。

「そうやって、自分に自信がないから、マインドコントロールされちまうのと違うか?」

杉ちゃんにそう言われて、美奈子さんは、そうですかという顔をした。杉ちゃんが、

「きっとそうだよ。」

というと、美奈子さんは、これでも十分耐えたのにといった。

「それは辛かったと思うけど、明らかにご飯を食べてはいけないなんて言う教師がおかしいんだし。今度は、もっと自分を強く持って、マインドコントロールされないようにしようね。それに、自分だけじゃなくて人のためになにかしてあげられると良いね。」

杉ちゃんに言われて、美奈子さんはいと言った。

「じゃあ次は、豚汁を作ってみような。まず豚肉を切って、それを炒めてだな。そこへ水を入れて、野菜とコンニャクを入れて煮る。最後に、和風の出汁の素と味噌で味付けをする。簡単なんだよ実は。」

杉ちゃんに言われて、美奈子さんは豚肉を切り始めた。肉を切るのも慣れてないから、指を切りそうなくらいビクビクしていたけれど、頑張って豚肉を切った。野菜、もなんとか切ることができて、不格好だけど、なんとか具材を作ることができた。そして鍋に油を入れて、肉をまず炒める。火がバチバチ鳴る中、美奈子さんはなんとか豚肉を色が変わるまで炒めた。次に人参とじゃがいもを入れて、時折鍋を落としそうになりながらも、なんとか野菜を炒める作業をした。それから鍋に水を入れてしばらく煮る。その後で和風だしのもとと、赤味噌を入れて味付けし、豚汁は完成したのであった。

「うんこれでいい。なかなか良くできたじゃないか。それではみんなに食べさせてやってくれよ。お前さんは、頭の悪いやつが行く学校に行ったと言うけど、結構料理ができるから、意外にそうでもなかったんじゃないのか?」

杉ちゃんに味見をしてもらって、美奈子さんは嬉しそうな顔をした。全身汗びっしょりであったが、嬉しい気持ちだったせいか、拭くのを忘れていた。

「よし!食べようぜ。」

杉ちゃんに言われて美奈子さんは器に豚汁を盛り付けた。他の利用者たちが、いい匂いだねえと言いながら、食堂にやってくる。その中で水穂さんだけが、食堂に現れなかった。妙子さんによると、寝ているのだという話だった。みんなには食べてもらって、美奈子さんは、水穂さんの部屋へ豚汁の器を持っていった。

「水穂さん、今日は豚汁を作りました。ちょっとで良いですから、食べてくれませんか。」

水穂さんは、よいしょと布団の上に起きた。暑さが更に厳しくなっているせいか、水穂さんは、布団に寝たままの日々が多くなっていた。その理由を、美奈子さんは聞いてみたが、他の人達は何も答えなかった。

美奈子さんからはしを受け取って、水穂さんは豚汁を口に入れてはしてくれたのであるが、口にしただけで咳き込んで吐いてしまった。それと同時に、赤い朱肉のような内容物も噴出する。それを見た美奈子さんは、水穂さん大丈夫ですかと思わず言ってしまうのであるが、水穂さんは、返事をしないで咳き込んでしまうのであった。

「馬鹿だなあ。水穂さんに豚汁食わせるなんて。」

それを聞きつけた杉ちゃんが水穂さんの部屋にやってくる。

「アレルギーで、肉さかなは一切だめなのよ。水穂さんは。」

と、和枝さんが、美奈子さんに言った。妙子さんの方は、水穂さんの口元を拭いて、また布団に横になってようと言って、横にしてやったりしている。

「あたし、なんてひどいことをしてしまったのでしょう。そんなこと全然知らなかった。」

美奈子さんはびっくりしたまま、そう言ってしまったのであった。

「それじゃあ、あたしじゃなくて、水穂さんのほうが食べられないんだ。」

「そうだよ。」

美奈子さんがそう続けると、杉ちゃんがでかいこえで言った。

「だから、食べれるってことには感謝しないとね。それを断たせるなんて、よほどたちの悪い教師だ。お前さんも、そんなやつにマインドコントロールされちゃいかん。そうじゃなくて、ご飯はちゃんと食べなくちゃ。」

「そうですね、、、。」

美奈子さんは、涙をこぼして泣き出してしまった。

「馬鹿野郎、泣いてどうするんだ。そうじゃなくて、やっちまったことを片付けるのが先だろう?」

杉ちゃんがそう言うと、

「泣かせてあげてもいいじゃない。そういうこと、知らなかったんだから。それに、洗脳から解かれるためには涙だって必要なんだってこと、あたしも知ってるわよ。」

と和枝さんが言った。水穂さんに掛ふとんをかけた妙子さんも、

「そうなのよね。洗脳されるときは一生懸命ついていこうとするから、あまり苦しさは感じないんだけど、それから解かれるときっていうのは辛かったり苦しかったりするもんなのよね。」

と、言ってくれたのであった。

「そうか。お前さんたちも、そういうこと知ってるんだったら、こいつの話をきいてやってくれよ。何度も何度も訂正することで、こいつはマインドコントロールから解き放たれるんだぞ。」

杉ちゃんがそう言うと、

「そうね。強い自分ってのを持つことは、本当に難しいことなのかもしれないわねえ。あたしもそうだったけど、学校に逝ってる時って、何も知らないから、簡単にこういうことが起きちゃうもんなのよ。そして、傷つけた方は忘れないんだけど、傷つけられた方は、いつまでも苦しむの。不思議ねえ、世の中って。」

と、和枝さんが言った。

「それはもしかしたら、あたしたちの結びつけを強めるために、そうしているのかなってあたしは最近思っているのよ。だって、あたしは、一人で生きていけると学生時代は思ってたんだけど、そういうことはできないなって、最近わかってきたもんね。だから、それを学ばせるためなのかもしれないわね。洗脳から解かれるときは、大勢の人手が要るって。」

妙子さんも、そんなことを言っている。

「じゃあ、おむすびちゃん。もう泣くのはやめてさあ。この二人に、お前さんの失敗談などを話して、気持ちを楽にしてもらえ。泣いてばっかりいると、水穂さんも安心できないよ。そういうことは、人前でしないほうが良いと思うぞ。」

杉ちゃんに言われて、美奈子さんは、そうですねと言った。

「その前に水穂さん、ごめんなさい。」

美奈子さんはそう謝罪したが、妙子さんから薬を飲まされて、眠ってしまっている水穂さんに届いたかは不明だった。

「ほんじゃあ、ご飯でも食べながら、お前さんの話を聞かせてもらうとするか。ご飯にしよう。冷めちゃうぜ。」

杉ちゃんがでかい声でそういった。美奈子さんたちは、ハイと言って食堂へ戻っていった。

その日は七夕であった。もし、美奈子さんが願いを書くとしたら何を書くだろうか。





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七夕のおむすびちゃん 増田朋美 @masubuchi4996

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