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ここは私立神楽高校。真っ白な壁とシンボルカラーの赤があしらわれた屋根がトレードマークの、全国でも名の知れた私立高校である。
神楽高校には様々なコースがあり、スポーツ科から音楽科、芸術科など、その幅は多岐にわたる。私はそんな神楽高校の中でも一番の人気を誇る芸能科に所属している。
芸能科は俳優や役者をを目指すアクターコース、声優やアナウンサーなどを目指す声優タレントコース、ダンサーやアイドルなどを目指すパフォーマンスコースの3つのコースにわかれており、私はその中のパフォーマンスコースで学んでいる。
私は幼いころから踊ることと歌うことが大好きだった。全身を使って踊るとき、私は何にでもなることができた。自分の声で旋律を奏でるとき、どこへだって行けるような気がした。
だから私は、絶対神楽高校に入学すると決めていた。自分の力を伸ばしたい。自分の全てを表現したい。
もちろん家族は反対した。神楽高校は東京にあって、今暮らしているのは宮城。地方も違えば文化も違う。わざわざそこに行かなくても、とみんなが口を揃えて言った。
でも、彼だけが背中を押してくれた。
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