つけだレンジャー

MSR

第1話 失敗!

私みそだれこと味噌田蓮二は目を覚ますと深い森の中にいた。

まさにファンタジーとしか言い表せないような神秘的な森である。

(ここは…どこだ?私は何をしていたんだろう…)

あたりを見回すと1枚の手紙と1冊の本、そして1振りの刀が綺麗に地面に置かれていた。手紙には女神よりと書かれている。

「女神より?とりあえず読んでみるか」


『味噌田蓮二さんこの度は誠に申し訳ございませんでした。今この世界はモヤモヤマヨーツ帝国によって滅亡の危機に瀕しているのです。そこで、彼らに対抗するために私がこの世界にいる5人に力を与えようとしました。しかし、モヤモヤマヨーツ帝国トップのリヒロンに妨害され4人は成功したのですが残りの1人分の力をあなたに与えてしまいそのままこの世界に連れてきてしまったのです。私は力を与えるために1000年溜めた力を使ってしまいました。そのため、元の世界に戻すためには10年ほど力を溜めないといけません。そこで、どうか!私たちの世界を他の4人と協力して救ってはくれませんか!

あなた様には地球で刀と呼ばれているものと、この世界にある魔力のコントロール能力が与えられました。一緒に置かれている本にはこの世界に必要な知識が書かれています。他の4人に関しては直感で気づくことができると思われます。

何卒この世界をお救いください』



「なるほど?うーん…帰れないのか、家のローンどうなるんだろ。家持ってないんだけどね。世界を救うかはあとで考えるとして、町を探すか」

と、置かれていた荷物を持って歩きだそうとした時、森の奥から猿の形をした舌の長いモンスターがこちらに走ってくるのが見えた。

「あれがモンスター!?キモ。スライムとかゴブリンではないんだな。だが、自分の力を試すチャンス!」

女神から貰った刀を構えたところ、体の内から力が湧いてきた。

「これが女神が言っていた魔力というやつなのか」

刀を向かってくるモンスターに向けて振るとモンスターの舌が切れた。

「血ーーーー!!!!うぇー、まあそうだよな」

気を取り直して舌を切られて痛がっているモンスターに向けて上から一直線に刀を振り下ろした。

「ギャァー」


「倒せたのかな?ゲームみたいに消えるわけではないんだな。よし!今度こそ町へ向かおう!」


私は落ちていた木の枝を立て、倒れた方向に歩き出した。





//

「1時間ぐらい歩いたが、流石に木の枝で決めるのはダメだったか」


さらに30分ほど歩いていると川が見えてきた。

「今日はここで野営するか。女神から貰った本を歩きながら読んで野営の仕方は大体わかったはずだ」


と、意気込んでいたが火をつけるのに1時間かかるみそだれだった。



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