第3話 面接

さっそく電話をかけた。





プルルル…プルルル…

あ、もしもし!



もしもし○○養豚場です。



タウンワークを見てお電話しました!

バイトの募集はまだしていますか?



募集してますよ!



あ、そうなんですね!!

面接をしてほしいのですが、いつなら大丈夫でしょうか?



今日の4時からはどうですか?



(今日の4時って!笑)

はい。

でも履歴書は大丈夫なんですけど、写真がまだなんですが、大丈夫でしょうか?



写真は後からでも大丈夫だから、とりあえず面接します。

4時にお待ちしてますね!



はい、ありがとうございます。

失礼します。




プー…プー…プー…。



当日4時とか急にもほどがある!

電話かけたの2時半!笑





何枚か履歴書のストックがあったので、少しゆっくりしてから軽くメイクし、面接に向かった。




ナビを起動させ、いざ養豚場へ!

割と広めの道路を曲がり細い道に入ってから少し進むと砂利道になり、砂利の坂道を車で10分ほど走らせるとそこは見えてきた。






一服してから面接に行こうと思い、タバコに火をつけた。

窓を開けると強烈な臭いに驚いた…!







クッサっ!!

クサクサっ!!







タバコを消して、即座に窓を閉めた。



そして養豚場に到着。

主らしき細身の男が外に出ていて駐車場まで誘導してくれた。




カバンを持ちドアを開けると、窓を開けた時よりさらに臭かった。





(車内にこの臭いがついたら死ぬ!!)





スピーディーにドアを閉め、


こんにちは。


と主に挨拶をすると、すぐ側にある事務所に案内された。事務所の中の空気は比較的マシだった為少しホッとした。

履歴書をカバンから取り出し、面接スタート。






現場仕事並に体力のいる仕事です。

大変なのは覚悟して下さい。

しかしやりがいのある仕事です。

やる気があれば採用します!



頑張ります!!








ノーと言えない日本人。

この強烈な臭いに既に心は折れそうだったけど、


臭いからやっぱり無理です!


とは言えなかった…







さっそく明日からの出勤が決まり、帰宅した。帰宅するとすぐに服を脱ぎシャワーを浴びた。





(臭い臭い臭い臭い!!)





髪の毛から漂う豚の香り…

1時間弱の短い時間で、服にも体にも豚の臭いがついてしまった。






(頑張れるのか…私…。)







不安しかなかったけど、ふと部屋のティッシュカバーを見ると、可愛いブタさんが笑っていた。






(そうだ!明日はあの写真の子豚に会える!)







いいことを思い出した!






少しやる気が出た単純な私。笑

明日の為に早めに寝た。

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養豚場 さわじりぶー @sawajiri-buu

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