「コスパが悪いことが嫌い」という一言で、主人公チハルの人となりがすっと伝わってくる。冒頭からキャラクターが立っていて、一話を読み終えるころには彼女の視点で世界を見ている自分に気づく。
中学校では息苦しさを感じながら、塾の場だけが安らぎという設定がリアルで、多くの読者が共感できるだろう。そこに「言動がおかしい」転入生ハルカが現れる展開は、王道でありながらもチハルのキャラクター越しに見ると新鮮に映る。
宇宙人かもしれない少年と、現実的な中学生女子の組み合わせ。SF的な「謎」とジュブナイルならではの「成長」がどう絡み合うのか、続きが気になって仕方がない。30話まで連載が続いている安心感もあり、腰を据えて楽しめる作品だ。