概要
君の名を呼ぶまで、花はまだ咲かぬ。
和の国・花嶺(かれい)国。
その後宮に迎えられたのは、東方の小国から献上された異国の姫――璃珠(リジュ)。
言葉も風習も違う後宮で、誰の声も届かぬまま、ただ静かに日々を過ごすリジュ。
彼女に与えられた部屋には、帝が好むという芍薬の花が咲いていた。
ある夜、リジュはその庭の隅に、そっと自国の花を植える。
名を告げることもなく、ただ願いを込めて。
やがて帝・景宗は、その庭に咲いた見知らぬ花に気づく。
けれど――その花が、誰の想いなのかは知らない。
これは、言葉の届かぬふたりが、
花と香をたよりに、すれ違いながらも心を重ねてゆく物語。
芍薬と異国の花が並び咲くとき、
ようやくふたりの想いはひとつになる――。
その後宮に迎えられたのは、東方の小国から献上された異国の姫――璃珠(リジュ)。
言葉も風習も違う後宮で、誰の声も届かぬまま、ただ静かに日々を過ごすリジュ。
彼女に与えられた部屋には、帝が好むという芍薬の花が咲いていた。
ある夜、リジュはその庭の隅に、そっと自国の花を植える。
名を告げることもなく、ただ願いを込めて。
やがて帝・景宗は、その庭に咲いた見知らぬ花に気づく。
けれど――その花が、誰の想いなのかは知らない。
これは、言葉の届かぬふたりが、
花と香をたよりに、すれ違いながらも心を重ねてゆく物語。
芍薬と異国の花が並び咲くとき、
ようやくふたりの想いはひとつになる――。
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