この世に天国が…

古 散太

この世に天国が…

君の見てる世界はどんな感じなの?


あちこちに花が咲いて蝶が舞ってて

子供たちが笑ってその親も笑ってる

気持ちよく晴れわたる日もあるけど

ときどきしとしとと雨が降ってるよ

どんなときでも空気は澄んでるから

まさに生物のためのエネルギーだね


機械的な音はほとんど聞こえなくて

風の唄や鳥のおしゃべりを聞いてる

静かと言えば静かかもしれないけど

案外静寂とは言えないかもしれない

どこかから川のせせらぎが聞こえて

ぼくはひとりでギターを弾いてるよ


近所の人とムダなおしゃべりをして

その辺になってる果物を口にしてる

とくに美味しくないけど無理がない

お金はあまり使わないかもしれない

近所の自然の中で事が足りるからね

騒音もなければしがらみもないんだ


もしもこの世に天国があるとすれば

それはきっと今のぼくじゃないかな

上も下も見ないから何も比べないし

都会のような派手さはないんだけど

すべてが満たされて穏やかなんだよ

ホントに今のぼくは天国に生きてる

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