僕がみた夢
雪下 透
第1話 序
7月5日なのか7月中なのか。しかし私は7月12日ではないかと唱えたい。
まず現在世間を騒がせている前者二つのこの日付をご存知だろうか。今現在の日本では7月5日に大災難が起こるのではないかと騒がれている。そして現在この話を書いている私のいる世界の日付は7月5日。つまり起こるのではないかと言われいている前日に私はこの話を書いている最中である。
だがここで誤解を招かぬよう訂正しておこうと思う。大災難が起きると言われておりのは7月5日ではなく7月中である。そもそも7月に大災難が起きるといった話題が持ち出されたのは『私がみた未来』というたつき諒氏によって書かれたマンガが発端であると思う。私自身彼女に対して昔からもファンというわけでもなければ彼女について何かしらの研究をしているわけでもない。つまり俗にいうニワカである。上に挙げた彼女の作品には目を通したつもりではある。もし彼女の作品、及び彼女自身に対する記述に間違いが含まれていたのならどうかご容赦願いたい。
では一体彼女とこの月にどのような関係があるのか。彼女は夢を忘れないうちに日記に記しておく「夢日記」なるものを行なっており、それを題材として用いた本の表紙には「大災害は2013年3月」と書かれていたそうである。日本人ならこの数字は深く記憶の中に刻み込まれているであろう。そう、惨憺たる大災害「東日本大災害」の日付である。その日を予言したとして彼女の作品は一躍有名になりプレミアム価格が付くものもあるほどとなった。のちに作者に成り済ました人物がインタビューを受けるなどといったことがあり作者は再びこの作品を完全版として出版することになったそうである。そしてその完全版『私がみた未来 完全版』では彼女の「本当の大災難は2025年7月にやってくる」といった予言が記されている。そしてそのビジョンを夢で見た日付が7月5日である。つまり7月5日は彼女がみた夢の日付であり大災難が起こる日であると彼女がいっているわけではないのである。
では私はなぜ7月12日であると発言したのか。誤解しないでいただきたいのだが私は何も大災害や大災難が7月12に起こるといったわけではない。不安を煽るわけにはいかないのでどんなことが起こるというつもりもない。ではなぜそんなことが言えるのかと疑問に思うことだろう。適当にいっているだけなのか、はたまた未来が煮えるといった特殊能力を持っているからなのか。それとも直感によるものなのか。そもそも私のいったこの日に確実に何かが起こるといった保証などはどこにもない。自分で仕組んで自作自演をしていない限り断言することはできない。しかし私は7月12日という日付を言っておく。
僕がみた夢 雪下 透 @yukisita6060
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