ヘリウム
猫又テン
風船
貴女の頭の中には、何が詰まっている?
私にとって、貴女の存在は受け入れ難い物だった。
軽薄な言葉、軽率な行動。思考という物を知らない貴女がどうにも苦手だった。
貴女の頭を風船みたいに破裂させたら、どんな中身が覗くのだろう?
脳髄?はたまたヘリウムガス?私にとって、後者の方が望ましい。ふわふわと、空の果てまで消えて行け。それが貴女にとってお似合いの末路だ。
ルールを守らない貴女は、教師にどんなに叱られようと堪えず、退屈そうに欠伸をするだけ。
それなのに、問題児扱いされながらも、飄々とした貴女は周囲から好かれていて。教師でさえ、貴女には甘くて。私の惨めさは増すばかり。
貴女と違って、私は萎んだ風船のようだ。
規律と規範に則り、正しく生きる。でも、誰も見向きもしない。貴女より報われるべき人間のはずなのに。誰からも認められない。
風船みたいに自由な貴女のことをこんなにも嫌いなのは、ねじ曲がった嫉妬心。
貴女も私みたいに萎んで落ちる未来を願う。私は腐った性根ごとゴミ箱に捨てられて終わり。
貴女はくだらない私を見下して嗤うだろうか?
いや嗤わない。だから私は貴女にはなれない。
私は一生、貴女を見上げることしか出来ないのだ。
ヘリウム 猫又テン @tenneko
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