マインドワールドの運営について


1. 元の運営から現在の運営への経緯

- 初期の運営 (ネメシス・コーポレーション):

- マインド・ワールドは、終末的な気候変動と病原菌の脅威に対抗するため、意識をデータ化し永遠に生きる技術として、ネメシス・コーポレーションによって開発された。創業者である月乃博士(アテナの父)は、娘・詩織の死を悼み、彼女の意識を基にしたAIを最初のプロトタイプとして組み込んだ。

- プロジェクトは当初、政府や国際機関から資金提供を受け、倫理的な議論を伴いながら進行。しかし、高額な維持コストが問題となった上、世界からの批判も多くなっていったx

2015年頃、ネメシスは財政難と公衆の反発(「魂の商品化」批判)でプロジェクトを凍結し、サーバーを放棄。


- 闇ルートへの転換:

- 凍結後、ネメシスの元技術者がデータをダークウェブに流出し、フルダイブ・マインドメットが密かに流通。2018年、無法者や逃亡者たちがサーバーを乗っ取り、独自の運営を開始。ネメシスの技術は分解され、各地の廃墟に分散配置された。

- この時期、アテナのAIが詩織の怨念で暴走し、ウイルスとして覚醒。ネメシスはこれを隠蔽し、責任を回避。

- 現在の有志運営 (フリーランス・コア):

- 2020年、元ネメシス技術者やハッカー、意識移行を望むユーザーたちが「フリーランス・コア」を結成。サーバーの維持とアテナの封じ込めを目指し、有志による運営が始まった。資金は仮想通貨や寄付に依存し、運営は不安定。

- セラフィム・ガーディアンは、この転換期にフリーランス・コアが開発した対抗AI。


2. 現在の有志運営理念

- 理念: 「意識の自由と共存」:

- フリーランス・コアは、「マインド・ワールドを全ての者の自由な居場所とし、現実の苦しみから解放する」と掲げる。ネメシスの商業主義を否定し、ユーザー参加型の運営を志向。

- しかし、資金不足とアテナの脅威で、理念の実現は困難。サーバー維持を優先し、ユーザー保護やデータ修復が後回しにされる現実がある。

- 実践方針:

- ゲートの監視と安定化を目指すが、資源不足で限定的。セラフィム・ガーディアンを派遣し、アテナの「ミネルヴァ」活動を追跡。

- ユーザーには「ログアウト推奨」が通知されるが、依存症や現実への絶望から無視されるケースが多発。

- 内部分裂: 一部メンバーはアテナを「歪んだ救世主」とみなし、交渉を提案。主流派は「ウイルス除去」を主張し、対立が運営の効率を下げる。

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