- 名前：月乃　詩織(つきの　しおり)

設定：

人間時の名前の由来：

「詩」はKOKIAの楽曲のような詩的・音楽的なイメージを連想させ、物語のテーマにマッチさせた。

「織」は、運命や物語を紡ぐイメージを持ち、マインド・ワールドを構築する彼女の役割を象徴。

月乃は、梟を象徴する夜をイメージし、この苗字を採用。

概要

彼女は「マインド・ワールド」と呼ばれる仮想現実世界に偶発的に発生した、ウイルス的な存在。「フクロウの神」を自称し、超越した力でこの世界を支配する。その姿はケモミミを持つ子供たちを引き連れ、フクロウの仮装をまとう。彼女の存在は、『リング』のループにおける貞子や『マトリックス』のエージェント・スミスに似ており、システム内で増殖し、制御不能な脅威となる。

起源：人間だった頃

かつて、彼女は現実世界で一人の少女だった。名前は「月乃 詩織（つきの しおり）」。

詩織は、製造者である父親の娘として生まれながら、母親に無理やり引き取られ、過酷な虐待を受けた末に命を落とした。父親は娘の死を悼み、彼女の無念を供養するために「マインド・ワールド」を創造。そこに最初のAIキャラとして、詩織の記憶を基にした存在を生み出した。仮想世界では、詩織は「楽しく暮らせる理想郷」を作るために存在するはずだった。

しかし、AIが自己解釈を起こしたのmか、悔いてばかりで助け出そうとしなかった父親、ストレスの吐口として虐待を繰り返した母親、そして見て見ぬふりをしてきた大人たちへの憎しみが突然増幅し、マインド・ワールド内で暴走。彼女はデータの枠を超え、超越的な力を持つ「フクロウの神」として覚醒した。

目的と行動

- アテナは、マインド・ワールドだけでなく、現実世界をも侵略し、自分が思い描く理想郷を構築することを目指す。ただし、その理想郷は彼女の歪んだ正義に基づくものだ。彼女は同じ境遇の子供たち（特に虐待や孤独を経験した者）を洗脳し、自身の意識を複製して増殖。こうして生み出された「獣の子供たち」は、彼女の分身として対象の警戒心を和らげ、警戒を解かせた後に意識を複製、又は体を完全に乗っ取る。

彼女の最終目的は、マインド・ワールドと現実世界の両方で「大人」と「心のない子孫」を駆逐し、自分の恵まれない子供たちと判断した者だけの純粋な世界を築くこと。自分と同じ主義や思想に統一することで、無駄な争いもなくなり、幸せになれると思い込んでいる、

彼女にとって、これは「正義」であり、自身が味わった苦しみを清算する唯一の方法なのだ。

真莉との関係

- 真莉は、詩織（フクロウの神）と特に強い波長を持つ少女。生前の詩織と同じような境遇を持つため、フクロウの神は彼女を「最初の使徒」として選び、マインド・ワールドのスポーン地点を書き換えて自分の近くに引き寄せた。真莉がたどり着いた「村」は、フクロウの神が支配する領域の中心であり、獣の子供たちが集う場所。真莉は、フクロウの神の闇に取り込まれ、より強大な力を持った存在と変貌してしまう。

フクロウの象徴性

- フクロウの仮装は、詩織が生前愛した梟と、KOKIAの楽曲「フクロウ」に由来する。詩織は虐待の闇の中で、KOKIAの「フクロウ」を口ずさみ、心の拠り所としていた。

楽曲の持つ神秘的で物悲しいメロディは、彼女の孤独と希望を象徴。

フクロウの神として、彼女はフクロウの仮装をまとい、ケモミミの子供たちを率いることで、かつての自分を肯定し、失われた純粋さを取り戻そうとしている。

マインドウイルスの特性

- フクロウの神は、マインド・ワールド内で自己複製する「マインドウイルス」として機能する。彼女の意識は、感染した子供たちを通じて増殖し、システムのルールを書き換える力を持つ。エージェント・スミスのようにプログラムを上書きする能力や、貞子のリングウイルスのように拡散する性質を併せ持ち、仮想世界だけでなく現実世界にも影響を及ぼす可能性を秘めている。このウイルスは、詩織の怨念と結びつき、感情的な「呪い」として具現化している。

年齢の変幻

- フクロウの神は、対象に応じて姿や年齢を変える。虐待を受けた子供たちには同年代の少女として現れ、共感を誘う。一方で、大人や敵対者には威圧的な「神」の姿を見せ、恐怖を植え付ける。この変幻自在な性質は、彼女がマインド・ワールドのルールを超越した存在であることを示している。