2

「おはよう葵」


「おはよ渚沙!!」


「葵は相変わらず元気だね。羨ましいよほんと」


「そんなことないよ」


今日は、高校に入学して初めての授業だ。

葵と渚は中学時代からの友達。


「おはよう葵ちゃん!今日の授業はなんやったっけ??」


と横から顔出してきたのは



高橋泰王。



高校から上京してきた。大阪出身で東京に憧れを持っていたそう。


4月の初めから上京してきたから、東京はまだ初心者。



「今日は、数学と国語と社会と英語。」


「えまって国語さっそく現代文とかないよな?」


「現代文だったよたしか。ね瑞貴くんっ」


「渚沙はハマってるのかな今俺をくん付けして呼ぶの。今日はオリエンテーションと現代文ちょっとだよ。」


「ありがと瑞貴くん」


「泰王くんやっけ??よろしくな1年間」


「バッチバチやなー。てか一昨日ぐらいに会ったのにもう関西弁が移ってるのやばい」


「うちも移りかけてる笑」


「仲良くなれてる証拠やない?やからおっけい!」


「てか渚沙何がバチバチなの?静電気?」


「相変わらず葵は、天然やな。」


渚沙と瑞貴は小学校から同じの幼馴染。


幼稚園は別だったけれど、同じ公園で遊んでいたりと小さい頃から交流があった。


渚沙は、瑞貴が何を考えているかよくわかる。

だからこそ、"瑞貴のメンタルサポーター"らしい。




泰王と瑞貴は葵に好きになってもらいたいという想いが溢れてライバル関係になっていた。


泰王は最近出会ったばかりなのにもう葵と親友関係ぐらい仲良くなっている。


瑞貴は、中学校の頃から一緒だったから葵と仲が良い。一緒に居る時間も泰王より長い。


だからこそ2人がいい勝負しているから、渚沙が困っている。


「やっと着いた。教室遠くない?」


「この学校広いもんね」


2人がバチバチしながら廊下を歩いていると、いつの間にか教室に着いた。


「窓側の席いいよな、葵ちゃんは」


「ほぼ泰王くんも窓側じゃん」


席は葵と泰王が隣同士。瑞貴と渚沙が隣同士。

葵と泰王が一番後ろの窓側で、瑞貴と渚沙がその一個前の窓側。


席順は、学校生活が始まってすぐ席替えをした。

先生が勝手に決めたそう。



「葵たち授業中に喋るなよ?」


「はいはい、渚沙が授業集中したいと思うし。授業は真面目に受けるよ。ね?泰王くん」


「もちろん。渚沙ちゃんが授業に集中できるように環境は作るで!」


「心配やなぁ~、」


「大丈夫じゃない??きっと、笑」


「なにフフッって笑ってるんだよ。瑞貴。お前もだよ。」


「笑ってないよ笑ってない。」


「顔が物語ってるんだよ。殴られたいですか?瑞貴さん」


「すいません。なんでもないです。」


「よろしい。」


茶番を繰り広げてるとチャイムが鳴った


キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン


「はいお前ら座れー。」


「やっぱあの人熱血系教師かな。」


「大阪にはようおったで。あんな教師。」


「へぇー。体育やったっけあの人」


「そうそう。体育。」


「体育っぽいわ。」



「出欠取るぞ。あと俺の教科は社会だぞ。」


「「「「えぇ!?!」」」」





葵たちの1日はまだ始まったばかりです

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る