2.忖度
いつの間にか、目の前に親友・楠本幸男がいる。
「進展、あった?」
「『モノカキ語り』の方。メニューの中の検索で、「お題」を探せることが分かった。どうやら、そっちが本流らしい。でも、自由に選べても、自分の題材見つかるとは限らない。一緒だよ、「自由課題」ないのなら。」
「じゃ、やっぱり『お題』に無いのは無理矢理書くしかないか。」
「トクショの方。また『お探しのページは見つかりません』メッセージが出た。垢バンの影響だ。10話完結作品、独立させて予約投稿したら、その垢バンで消えた分もあるが、ちゃんと読んでいる人間が出てきた。詰まり、だ。予約投稿すると、フラグを立てた作品のお知らせロックの対象外になる。そして、もう一つ分かったのが、何故第四話までしか読まれないようになったか、だ。第四話で『ハニトラ』と「事務肩」の話が出てくる。全体的には、宇宙人に操られていた、ってことなのに、『内容』読んで、忖度した。例の翻訳本みたいに、『圧力』が恐いのかも知れない。類推すると、何故LGBTに神経過敏になるのか?それは、LGBTに名前を借りたビジネスの邪魔になると考えたに違いない。『事務肩』も、トクショの親会社も。そして、マークされた拙作をわざわざ『検閲』の為、読んでいる。時々政府批判をペーソスとして盛り込むけど、基本的に『フィクション』だ。けしからん内容だから、って勝手に削除出来ないから、読者から目を遠ざける。ここのユーザーなんかお構いなし。コンテストで『人参』ぶら下げるのも、『お上』と同じだ。これから先も、『差別』は続くだろうな。もう新作の投稿はしない。そう決めてから数ヶ月経っている。」
「腹くくったか。」
「そう。その日の予約投稿1回目はレギュラー作品の順次投稿、2回目は、単発短編の『再放送』、主に午後に予約する3回目のは、他のサイト、主に『モノカキ語り』と同時または時間差投稿。コアなファンがいる限り、自分からは辞めない。静かな抵抗するだけさ。ああ、この作品の、前のエピソードも『フォロー』が消えた形跡があった。垢バンの影響で。」
「書きたい時に書きたいモノを書く。そのポリシーがあれば、悩む理由はないな。」
「オリジナルというか、書き下ろしも、他のサイトでやって行こうとは思っている。」
「政府のSNS規制は?」「Facebookは危ないな。嫌味がキツいから。当分は控えよう。」
「しかし、度が過ぎた『神経過敏』だな。それを読んだトクショ雲梯や『事務肩』が何をーってなるってことは、お前の推理通りってことだな。」
「うん。この間『質面毒齊』って言ってたよ、あの男。馬鹿正直に事務肩の『戯言』までそのまま言い出しやがった。選挙始まったばかりなのに。そりゃあ、隣国人の事務肩にとっちゃ、いちいち『日本語に翻訳』するのは面倒くさいだろうけどさ。それを言っちゃあ、おしまいよ。」
「特権階級か。我々とは縁遠いな。」
今日は、早めに消えたか。
今月の墓参りは、月末にするかな?長い、暑い夏だし。ウチの墓参りだって、命がけだし。
―完―
しん・モノカキ惨状日吉の日常 クライングフリーマン @dansan01
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。しん・モノカキ惨状日吉の日常の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます