情緒的で温かみある、静かに響く物語
- ★★★ Excellent!!!
こどもがいない街。
合理的に考えれば、教育機関として理想の場所に子供は住み、大人は別の場所に住むという住み分けも有り得なくは無いかもしれないけど、レトロな昭和の駄菓子屋や地域交流のような、ノスタルジーな温かみ溢れる世界はなくなるよなと思いました。
合理化と情緒的世界、そんな世界が繋がる唯一の可能性が老人、そして児童向けの絵描き・絵本作家だったんだろうなと。
だからこそ、この街と子供が繋がっていた証明である絵本がこの街に児童書として残ることが、老人亡き後も、情緒的世界の意思として街に刻み込まれることを意味するのかなと感じて、心温まると共に未来の希望も感じる良いお話でした。かなり好きです