長期投資の哲学 2 

@kintyou

続き ★老後運用★ blackさん夫妻の28年度からの運用計画書 

https://kakuyomu.jp/works/16817330652948652083/episodes/16818792435449426729

タイトルにあるように、以上の内容の続き。


前の内容では年金が支払われない最悪の中の最悪の想定が描かれていた。

なぜ書いたのか?

理由は単純。blackさん夫婦の持っているファンドは、過去に起きた市場の大暴落が

何度起きたとしても、もう破産することがない程度にまで成長したからだ。

そうとなれば、最悪の最悪の想定までした場合に、それでも破産するかどうかの

ストレステストを実施したまでのこと。


【第三段階】での戦闘を数年間継続したとしても、blackさん夫婦は

革命が起きた日本でも生き延びるのではないかと考えている。筆者もまた

なんだかんだで投資の技があるので、ちゃっかり生き延びてる可能性もある。


で、そんなファンタジー世界の話は置いておいて、

(そんな可能性まで考えていたら生きていけないし頭がおかしくなる)


現実的な作戦をこれから考えよう。


「シェリーフェン・プラン」の生みの親。


アルフレート・フォン・シュリーフェン伯爵(Alfred Graf von Schlieffen, 1833年2月28日 - 1913年1月4日)は、プロイセン王国・ドイツ帝国の陸軍軍人。陸軍元帥。


シュリーフェンの最期の言葉として、シュリーフェン・プランと関連した

「我に強い右翼を!」という言葉が広く知られている。


同元帥は、フランスとの戦争が行われる前に死亡してしまい、

実際の作戦は参謀総長の小モルトケ(大モルトケの甥)が引き継いだ。

このモルトケは、「右翼を強化しろ」との遺言を無視してしまい。

フランス全軍を国ごと包囲殲滅する、史上最大規模の軍事作戦を無為にした。


フランス軍とは、ドイツと並んで近代史における地上最強の軍隊である。

当時の仏独軍に比べて、我が日本帝国陸軍は生まれたばかりの赤ん坊程度の戦力しか

持ってなかった。兵の動員数、兵器の生産量、最新兵器、戦術レベル、あらゆる点で

他の国の軍隊を圧倒した。万が一にも日本ではドイツフランスには勝てなかった。


当時のロシア帝国陸軍は、ドイツに無謀にも戦いを挑んだばかりに全滅に近い損害を受け、文字通り国家が滅亡してソ連が生まれてしまった。

(ロシア革命はドイツに敗れて戦争中に起きた)


ロシア帝国軍はドイツ軍に倍する戦力で戦ったはずだが、それでも各部隊ごとに包囲されて次々に全滅させられた。ドイツに勝てないと判断した国民が次々に反乱を起こしたのだ。現在のプーチンが独仏に感じる潜在的な恐怖は相当なものだろうと推察する。


ドイツ軍は、作戦術において間違いなく世界のトップであった。

闘争本能による白兵突撃、猛烈な砲術戦など感情面を重視するフランスに対して、

ドイツは絶対的な理性を伴う冷徹な戦術を展開した。

ドイツ軍の強さの正体は、兵の強さ以前に参謀本部の作戦術の強さであった。


筆者の資産運用には、軍事の知識が使われている。

世界中のファンドマネージャーを探しても軍事を金融資産運用に

応用した例はおそらくないはずだ。


筆者は金融や経済の知識がある以前に、軍事を学んだ経験のある男だ。

大学時代に独学でな。


アルフレート・フォン・シュリーフェン元帥は、

「右翼を強化しろ」と言った。

地上最大のフランス大陸軍戦力(500万人を超えるか)を、

国ごと丸めて包囲する作戦を取った。


これほど大規模な包囲戦略を、古今東西の歴史で筆者は見たことがない。


結果的にドイツは戦争に敗れたわけだが、それは超長期にわたる戦争に

経済が耐え切れずに、国内で飢えが発生したために「停戦」しただけだ。


なんと、【ドイツは、同作戦でフランス領土の奥深くにまで進出し、

第一次大戦が終わるまでの4年間、その占領地をほぼ維持し続けた。

つまり、ドイツを倒したはずの連合国軍は、フランス領からドイツ陸軍を

最後まで追い出すことができずに、自国領土が征服された状態で停戦したのだ】



俺が、blackさん夫妻に命じることも「右翼を強化しろ」である。


black軍の右翼とは何か?


右翼① 第4軍 「日本優良株式」

右翼② 第5軍 「日本優良株式保管庫」

右翼③ 第6軍 「第三世界」 (最右翼) 


右翼③が、最重要戦力となる。敵である日本政府軍の中央軍を

包囲するために、 (↓を参照)


中央軍 (日本政府。内閣総理大臣、厚労省、財務省)

第1軍 年金の減額   (夫婦の年金不足額の毎年の増加)

第2軍 増税       (あらゆる税負担の毎年の増加)

第3軍 インフレの放置 (物価高による貨幣価値の減少)


これを粉砕するため、右翼が機動戦を展開する。必殺の戦力である。


当然、突撃は売却を意味するので自分も死ぬ。株やETFを失う。

だが、緊急時はそれでいい。株は天国にまで持っていくことはできない、

いずれは死にゆく運命にある点で、兵と同等の価値を持つ。


あのナポレオン皇帝は、兵を数字として処理する冷徹漢だったゆえに

世界で最強の軍事戦略家とされた。ドイツ参謀本部の軍人も同様だ。


(残念ながら、多くの個人投資家は株を売り買いする際に自分の感情を取り入れるために彼らの境地に達することができない)


我が中央軍を構成する三つの軍(インベスコ、安定、インカム)は、

敵の中央と砲撃戦を続ける。相場の大きな変動や政府による法律の改悪等がない限り、砲撃戦は続く。つまり、政府による我が方の国民生活の破壊工作に対して、

配当収入がそれに対応する限り、飢え死にすることはまずない。


※インベスコはたこ足分配なので投資元本が減り続けるが、

そもそも投資金額が膨大な額なので向こう10年20年で

資産が0になることはまずない。逆にたこ足ゆえに、表向きの減配がない。

(市場暴落時でも、元本を削ってまで定額の分配金を払ってくれるから)


blackさん夫婦のような厚生年金受給世帯では、よほどの贅沢をしなければ年間200万円程度の配当収入があれば飢えるとは考えにくい。まさか高齢者になってから仮想通貨やパチンコ競馬などのギャンブルがしたいわけではあるまい。


しかし、いつか必ず市場の暴落がある。

で、それがどうした?

暴落が起きても減るのは資産の【評価額】だけだ。

保有株が減配をしない限りは、配当収入に変化はない。

ここで重要なのは【資産の含み益や含み損ではなく配当収入だ】


仮に変化があったとしても、仮に減配しても生活費が補えれば理論上は飢えない。

200万の配当が150万の配当に減ったとしても、飢えることはまずないだろう。


【そもそも大幅な減配がある銘柄をそんなに持ってないのが現状だ。

 企業の財務健全性については筆者が毎回の決算で確認している。

 減配のリスクに関しては楽観してよろしい】


有価証券の他にも、銀行預金もたっぷり用意してあるならなおさらだ。

急な入院のリスクに関しては、民間の保険に加入していればそっちは

政府の悪事と関係なく保険金が支払われる。それでも足りなければ株を売る。


【第一段階】は、敵中央軍との間で行われる砲撃戦であり配当の戦いである。

この砲撃戦に対して、直接敵陣に出向いて敵に体当たりをするのが次に述べる売却だ。


【第二段階】では、兵の突撃(株の売却)が行われるため、資産の含み益が最重要となる。含み益がないと最悪、損切りになってしまうかもしれない。

それに攻撃力が弱くなってしまう。


ここで出番となるが、国内外のグロース株である。

「優良」「保管」には、日本のグロース株、インフレヘッジの資源株が

大量に含まれている。「第三」には「次の時代」の国のETFが組み込まれている。


グロース株は、突撃用の戦力として使用する。

その目的は敵に体当たり(銃剣突撃)して死ぬことだ。

もちろん死んでほしくなどないが、敵を倒すためには仕方ない。


次の仮定をする。


28年度。退職後の運用開始。


【第一段階】の作戦を実施する。

28年。相場安定。敵と砲撃戦を展開。

29年。相場安定。上に同じ

30年。相場安定。上に同じ

31年。暴落が始まる。


上の場合、28年から合計3年間、砲撃戦が続いたことになる。

前線の突撃はない。ということは、3年間も現有兵力を温存できたのだ。


200万円(配当総額)−50万円(年金不足分)


(配当金額は適当に書いた)

ただいまの式が毎年成立するとしたら、

3年で累計で450万円が再投資可能となる(1年で150万)


※あくまで名目値。インフレ率は考慮してない。


日本株に対する外国株比率は、6:4。これが効率的PF仮説で

有力とされるため「第三(外国株)」に対する配当再投資が最適解となる。


現在保有してるファンド全体の資産配分が、日本株に偏りすぎているからだ。

(実際の再投資先に関しては夫婦で話し合って決めることになるだろうが)


この夫婦が、日本政府がいずれ発動する恐れのある「悪魔の左翼軍

(社会保障制度の廃止など)」に対する切り札は、「右翼軍」となる。


安定配当銘柄を集めた我が方の「中央軍」では株価成長の可能性はほとんどないが、

「右翼軍」には株価成長の可能性が無限にあるからだ。


日本政府軍との砲撃戦が長引けば長引くほど「右翼軍」が強化される。

万が一の事態になったら右翼軍から兵を突撃(売却)させて暴落などの

危機に対応できる。夫婦は年を取るかもしれないが、資産がより強くなる。


これを【戦略的自給体制】と呼ぶ。

お給料による追加入金ができずとも、運用によって資産は自律成長していく。

成長の期間を長くとればとるほどに複利効果が高まる。


暴落が起き場合、ずっと暴落が続くわけがない。中央銀行の金融政策は迅速に利下げをして破綻寸前の企業や銀行に対して「最後の貸し手」(融資をする)として機能するために、市場は1年~2年もすれば底打ちして再び最高値を目指して上がる。


【右翼はさらに強化される】

右翼が強くなればなるほど、敵の中央軍に対する攻撃力は増していく。

敵が何か行動を起こしたとしても、強力な包囲網により一網打尽にできる。


08年に起きたリーマンショックでは、金融システムは破綻した。株はその構造上、二度と上がることはない「株式の死」と語られ、そのニュースの影響で多くの投資家が底値で大損して株を売った。まさに大底だった。


20年に起きたコロナでは、人々は二度と普通の生活に戻れることはないから株はもう終わったと多くの人が言ったが、それから現在の日経平均4万円がある。

今ではコロナの話をする人はほとんどおらず。マスクなしの生活に戻っている。


筆者は20年4月時点で、コロナにはペストほどの致死率はなく、第一次大戦後に生起したスペイン風邪が4年で収束した事例から、24年には収束すると予想した。

日経が高値を更新するのは24年頃だと考えたが、実際は23年の3月に高値を更新した。このように個人の予想よりも早く相場は動いてしまう。

(22年2月にウ戦争が生起したのは全くの予想外だった)


blackさん夫婦は、暴落後の数年を乗り切れば、あとは約10年間の相場の安定、それに伴う複利での資産増加によってほぼ安泰となる。

仮に28年にいきなり暴落が来たとしても、それを乗り切ってしまえば、

次の38年までは安泰となる可能性がかなり高い。どうせくるなら

早めに暴落があった方が精神的に楽になるかもしれないな。


【多くの投資家は、老後になったら資産の増加はしないものだと

勘違いしてるかもしれないが、老後になっても資産の増加は可能だ。

資産額が多い人は、資産を切り崩しながらでも(余剰分の)

配当再投資によって資産運用の継続ができるからだ】


おそらく、black負債は資産収入の一部を慈善団体に寄付したとしても、

まだまだ生活に余裕があるはずだ。


トマ・ピケティ理論

「年間生活費が、年間レント(金利、配当、利子、賃貸)を下回る場合、

 余ったレントを再投資に回すことで、資産は無制限に増えることになる」


「r>g」である。

日本でインフレが上昇し続ける場合、増税のせいで実質賃金のあがらない国民の生活は徹底的に破壊されるが、【レントはインフレにほぼ完全に連動して上がり、最終的にインフレの影響を押し殺してしまうことが、過去の歴史で明らかになっている】


「r>g」は、資本収入の増加率が、賃上げ率を常に上回ることを意味している。

現在の日本やフランスのように、低成長、人口減少が続く社会では

GDPの成長が抑制されており、ますます資本収入が相対的に有利となる。


以上の理論を証明するためには、700ページにわたる「21世紀の資本論」を

紐解かないといけないのでここではしない。結論だけ覚えてほしい。

ピケティ先生の例で最も興味深いのが1700年代の終わりごろの

イギリスとフランスの経済統計だった。ちょうどナポレオンが大活躍する頃だ。


「r>g」は、ユダヤ教が世界最強の宗教であることを示唆している。

資本主義の支配者が誰なのかを考えればわかる。

世界の金融資本を支配しているのは、まず第一にロスチャイルド家である。


black夫婦は、退職後は旧約聖書(ユダヤ教のこと)を少しだけでもいいから

読んでみるのもいいのではないか。真理に近づけるぞ。

筆者の銘柄の分析法、経営哲学にはユダヤ教の影響もあることを知ってほしい。

世の真理を知ることで投資に勝ち続けることができるのは間違いない。


会社の従業員として過ごす時間よりも、

資本主義の勝者になるための時間を費やすのだ。

賢者になるためには読書が最短の道であることは間違いない。


ウォーレン・バフェットさんは最盛期に一日8時間の読書をしていたとされる。

ファストリの創業者の柳井君は、自宅に自分専用の図書館を作って仕事終わりに読書をしている。自分が作った企業がアパレルで世界トップ3位に入っても彼はひたすら読書を続ける。


これは旧約聖書ではないが、聖書から以下の引用をしておく。


【聖書】 ルカによる福音書 10章38~42 (旧約 申命記27章9)


38

一行が歩いて行くうち、イエスはある村にお入りになった。

すると、マルタという女が、イエスを家に迎え入れた。


39

彼女にはマリアという姉妹がいた。マリアは主の足もとに座って、

その話に聞き入っていた。


40

マルタは、いろいろのもてなしのためせわしく立ち働いていたが、そばに近寄って言った。「主よ、わたしの姉妹はわたしだけにもてなしをさせていますが、

何ともお思いになりませんか。手伝ってくれるようにおっしゃってください」


41

主はお答えになった。

「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。


42

しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。

それを取り上げてはならない」


(*´ω`) マリアは、仕事よりも真理を学ぶことを選んだ。

仕事をさぼる(仕事をあえて選択しないで暇な時間を作る)こともまた、

場合によっては正しきことであるとイエスは語っている。


blackさん夫婦も、満65歳を過ぎてからも会社の仕事をすることよりも、

読書などを通じて世の真理を学ぶ方が、結果的に心が安定して長生きするかもしれないぞ。俺がユダヤ教徒にはまったのは25歳の時。うつ病で家に引きこもっていた時だった。当時は胃が痛くて1円も稼げなかったが、その知恵が今の糧となっている。


かつて、古代ギリシアに哲学者が多かったのはなぜか?

それは暇人が多かったからだ。身の回りの世話は奴隷がやってくれるので

貴族は働かなくて良かったのだ。ゆえに考える時間があった。


【考え続けること】

これがユダヤ教が教えてくれる真理の一つだ。


偉大な功績を残す人は、常に考え続ける人だ。

天才のひらめきも「考え抜いた末の結論」であることが大変に多い。


筆者もコロナの時から投資について必死に研究を続けている。

今も投資について真実にたどり着けないでいる。

日々勉強しているが何が正しいのか分からず、もがき苦しんでいる。

ただ、企業の分析については何かがわかり始めてきたと実感している。


結論を言おう。


black夫婦は、【28年以降に発生する暴落を一度乗り切ってしまえば、

夫婦が突然離婚をしたり競馬に目覚めたりしない限り、飢えることはまずない。

その可能性は1%程度と考えるべきだ】


よって夫婦は満65歳で退職し投資に専念することが妥当であると考える。


作戦の

【第三段階】が発生する見込みは、ほとんどない。

【第二段階】の兵の突撃を多少なり行えば、それで終わりだ。


日本政府が年金支給停止をしたら完全に支持率を失う。民主主義国でそのような事態は起こりえない。議員にとっては支持率は死活問題だ。現在の小泉農林水産大臣が一生懸命にコメの価格を引き下げているように、こいつらでさえ、支持率の低迷には一応気を使っていることがわかる。もちろん参議院選挙後はまた不正のオンパレードで暴れまわるのだろうが。


ハイパーインフレに関しては、日本銀行が物価の推移について目を光らせているし、

そもそも物価の制御は中央銀行の仕事だ。その時の財務大臣がどんなにバカだとしても、過度なインフレは日銀や金融庁が許さないだろう。

それに物価上昇を完全に無視したら政府は支持率を失ってしまう。


高齢者500万人の餓死の話も、まともに経済学を学んだ立場の人間からしたら

痛快娯楽小説の話に過ぎないだろう。筆者はもちろんそれを承知で書いた。最悪のリスクシナリオとして。金融資産運用の世界では、どんなことでも起こりうる。高齢者をガス室で殺すことを政府がすることさえ想定するのだ。そういう仕事だから。


筆者はアマチュア小説家としての顔も持つので人よりは想像力が豊かで文が面白いと思う。blackさん夫婦は会社の従業員として人生が終わるのはもったいないと思う。ぜひ学び考え続ける人であってほしいと思う。


退職後に自由な時間を得ることが、新しい知識を得ることが、結果的に

マルタとマリアの説でイエスが語る「良い方を選んだ」ことになると俺は思う。


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