第47話

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🎭未明の劇場・外伝


『神(運営)よりの不意なる招待』



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🌆【配信開始】

いつものように、駅前のベンチ。

少しくたびれたシャツに、擦り切れたジーンズと安全靴。

リュックの中には、いつものように“檜の棒”とちょっとした行動食。


👦「どうも、こんにちは。今日も配信始めていきます……って、え?」


📨ピロンッ。


配信画面の右上に、“運営通知”の文字が点滅。

そして、AIボイスによる読み上げが始まる。



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🔊【公式配信システム:読み上げ開始】


📜「【配信者ID:No.2212】様──」


📜「あなたの行動ログを確認した結果、ダンジョン『未明の劇場』において極めて“珍妙”かつ“特異”な行動傾向を認めました」


👦「珍妙て言ったな!?今“珍妙”て言ったぞ!?」


📜「この行動傾向は、視聴者の感情刺激指数、想定外反応率、切り抜き生成率において高い数値を記録しました」

📜「これを祝し、あなたには新たなステージ──**『未明の大劇場』**への招待が贈られます」


📜「尚、このステージには今まで出会った存在たちの“愛”が試される舞台が含まれます。覚悟の上、進んでください」

📜「本メッセージは自動で削除されます。では、健闘を祈ります──我らが奇行の星よ」


🔊【読み上げ終了】



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👦「奇行の星!?おい、そこ一番ひっかかるとこだぞ!?」


📢コメント:


> 「公式から“奇行の星”認定www」

「草」

「神(運営)も認めた主人公の奇行」

「これはもう伝説入り配信者では?」

「まさかの招待状イベント来たーーー!」





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📦その瞬間、画面端に現れたのはひとつの“チケット”──


🎫【未明の大劇場への特別転送許可証】


裏には手書き風の文字でこう記されていた。


> 「たのしませてもらっているよ。君のような“狂気と理性のあいだ”を歩く者は、舞台にふさわしい」

                    ――劇場運営管理者・アルカイロス神





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👦「……なあ、これ行くやつなの?俺、まだ駅前でタピオカ飲んでただけだったんだけど」

👦「……いや、わかってるよ。行くんだろ?行きゃいいんだろ!」


🎥カメラを起動したまま、主人公は転送陣へ向かって歩き出す。


📢コメント:


> 「奇行の星、出発!」

「未明の大劇場開幕か……!」

「公式案件ってこと?!」

「この配信が歴史に刻まれるな」





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📈この配信により、登録者数 +2,000

🎥 切り抜き動画「神に呼ばれた奇行配信者」シリーズがトレンド入り



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