カクヨム短歌賞【ナツガタリ'25】がすごいことになっています。すでに1900タイトルを越えました。そのなかで、良い歌にであるのはなかなか大変なことだと思うのですが。
ナチュラルに詠みながら、日常を歌うのが本作。
多少の脚色をと作者様は謙遜されますが、だいたい詩人というのは、脚色と虚構で言葉を盛る。そんも言葉の装飾でどう美しく見せるか、というのは一つの大きな手法だと思っています。
でも、作者様の言葉はシンプルなんですよね。
シンプリーでナチュラル。
悩んで、前を向いて。
落ち込む日も含めて、全部抱きしめる。
そんな歌の数々。
読みながら、5/7/5/7/7をまったく意識させないリズム感も、読んでいて気持ちが良い。
今作で詠まれたのは日常です。
当たり前の日常。
それは、いつもの日々。でも、いつもじゃ納らない言葉の数々なんです。
読み進めたら、きっと当たり前の日常が好きになる一首一首。
個人的には第九話の言葉のリズムが大好きです。