第8話ファンクラブの襲撃
それは突然の出来事だった。いきなり過ぎてクラスメイトはもちろんのこと横に居た。優子や雄也だって目を点にして目の前で起こったのに鮮やかな手際すぎて見逃した。
何が起こったかいうと。今日はその後、何事もなく。全ての授業が終わり。帰りのホームルームが終わって後は帰るだけとなった時に起こった。
「流星さん帰りましょう」
「おう」
「流星に桐谷、俺も一緒に帰るぜ」
3人で教室を出て廊下に出た瞬間に……
「確保ーー!」
という掛け声と共に覆面集団が俺の周りを取り囲んだ。何故、学校にこんな集団がと思ったのも束の間。俺は覆面集団にロープで体をぐるぐるに巻きにされてから持ち運ばれて誘拐される。
優子と雄也はいきなりのことと、手際に無駄が無さすぎて、体が機能停止していた。目の前で起こったことに気づいた瞬間。廊下全体に聞こえる「流星さんーーー!!」という優子の絶叫にも似た声が響いた。
———
俺はあの後覆面集団に運ばれて誰も使っていない空き教室に拉致監禁されていた。
教室に入ると法廷にも、似たセットが作られていて裁判官と書かれたネームプレートの机が3つ並べらていて男2人女1人が既に着席している。裁判官の手前に書記官の机には女の子が腰掛けていて俺の横側に検察官と書かれた机が二つ並んでいて男が2人座っている。
はてなが浮かぶ今から何をさせられるのだろうか?。
ちなみに俺は原告と書かれたネームプレートの所に立っている。
「では今から裁判を行いないます」
もう何かもわからないまま。目の前で何かの裁判が行われている。
「裁判官!罪人が罪を犯したという証拠を提出します!」
検察官役の人が裁判官役の人に今朝盗撮されたであろう。俺と優子が腕を組んで一緒に登校する写真を裁判官に提出していた。
「う、羨ましい。桐谷様今日もお美しい」
「何故、皆んなの姫がこんな冴えない男1人に夢中なのだ!」
「絶対!桐谷様は脅されているに違いない!!」
裁判官3人は写真を見ながら、もはや俺のことを言いたい放題である。
「罪人よ、言い逃れはあるか?」
「いや、言い逃れも何も俺は普通に優子と過ごしてるだけだし何もないだけど」
正直、俺はこの茶番にいつまで付き合えばいいのだろうか?。今現在、疑問に思っている。はあー早く帰りたい。これいつになったら解放されるのだろうか?。
「き、貴様!?地上で神に最も近い桐谷様を呼び捨てで呼ぶ愚弄万死に値する!!」
普通にいつも通りに優子を呼び捨てで呼んだのが多分ファンクラブ??はこのことが逆鱗に触れたのか皆んなが口々に喋るため騒がしい。
「静粛に!!」
「検察官側この証拠写真を我らに提出して罪人にどんな罪を我らに求刑する?」
「死刑を求刑します!」
「ししし、死刑!?」
あまりの物騒な言葉に思わず、くだらないから静観していたが、驚愕の声を上げてしまう。いやいや、優子のファンクラブかなんか知らねーが。死刑なんて冗談じゃねーぞ。どうにかして逃げたいがロープぐるぐる巻き出し。教室の端に覆面の奴らが待機してるし逃げれる気がしない。
「主文を死刑に処する」
「ええええ!?ちょい待てよ。こんなのおかしいだろ!?」
体を持ち上げられて何処かに連れて行かれようとして……
ダン!!と教室の扉が壊れるじゃないという勢いで開け放たれると優子と雄也が入ってくる。
「流星助けに来たぜ」
「流星さん!」
「優子、雄也ー!」
なんと助けに来てくれたことに俺は思わず目頭が熱くなる。持つべきものは友達と優子だな。
「おい!下賎な奴らよ流星さんから手を離しなさい」
「しかし、桐谷様こいつは罪人で」
「は•な•し•な•さ•い」
「ひぃ〜!?すみません!」
優子の地獄の底から響いたような底冷えする声を聞いた。ファンクラブの奴らは急いで俺を解放してくれた。
「よかったです!流星さん」
相当、心配してたのか優子が抱きついてくる。
「俺も心配してたんだぜ。山に埋められたかと思ってたから」
「縁起でもないこと言うなよ」
「次、流星さんに危害加えることがあれば一生太陽の下を歩けないと思っていてください」
優子は能面のような顔でカッターを取り出してファンクラブの奴らを脅す。これにはファンクラブの奴らを真っ青な顔をして首を高速に縦に振ることしか出来なかった。
「じゃあ、流星さん帰りましょう」
俺らはファンクラブの奴らを放置して歩き出す。
「ああー」
「ちょ、ちょっと待て。俺もいるから2人の世界作らないでくれよ。寂しいじゃねーか」
こうして、優子のファンクラブ襲撃事件をなんとか切り抜けた俺たちは〔10割優子のおかげだが)3人で仲良く帰路に着く。変なことに巻き込まれたがこの3人なら今後の学校生活も楽しくなりそうだなと笑う。
「流星、いきなり笑ってどうした?」
「いや、楽しくなりそうだなと思ってさ」
「まあーだな。今後もよろしく頼むぜ」
「流星さんとなら私は地獄でも楽しいですよ」
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