1話 初めて触れた穢れ

少年は今年で小学3年生だ。今まで北海道の別の街に住んでいたが親の転勤を機に札幌に引っ越して来た。今日からは遂に新しい学校だ。新しい友達が出来るであろう喜びを胸に秘めて登校していた。近くに同い年くらいの生徒達もいたが皆、知らないので声は掛けなかった。きっと後で学校の教室に入りすぐに転校生だと紹介されて皆と知り合えると思っていたからだ。教室に入り自分の席に着く。隣と後ろには女子が座っていてもう片方の隣は男子だった。朝礼のチャイムがなり女の担任が入って来た。そして自己紹介をするようにと言われ黒板の前に立ち自分の名前を言った。そして少年は自分がある病を持っている事も打ち明けた。やがて授業が始まりそして午前中の授業が終わり給食の準備が始まった。少年の班は両隣の女子と男子そして後ろの女子だった。班を組んで席は男子が自分の隣、そして女子2人が自分ともう1人の男子が向かい合わせで食べる事になった。

給食を食べ始めて少年は傷ついてしまった。

「コイツキモくね。病気持ちとかマジで嫌なんだけど」

2人の女子は平然と言った。

この言葉によって少年は小学生で初めてイジメという物に触れた。そして少年の歯車はここから徐々に狂っていく事になる事を少年はまだ知らない。これが少年が同い年から受けた初めての穢れだった

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