第22話:プロの交錯、響く魂のセッション

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@CrimsonShield_Official 2025/08/18 15:00:00 JST

#神楽坂怜 #セッション #挑戦

本日からリズムガーデンにてオーナー神楽坂怜氏とのセッションが実現する。

あの伝説のドラムと、どこまで響き合えるか。


@RefrainBeat_KANA 2025/08/18 15:30:00 JST

#伝説の音 #圧倒的 #私たちもいつか

怜さんとクリムゾン・シールドさんのセッション、見れるかも!

憧れのプロの音、そして怜さんのドラム…!

楽しみすぎる!


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リズムガーデンのスタジオは、

張り詰めた静寂に包まれていた。

空調の微かな音だけが響く。

クリムゾン・シールドのメンバーが、

新曲『Crimson Sky』を練習している。

彼らの音は、

研ぎ澄まされ、力強い。

だが、どこか、

まだ何かが足りない。

神崎 晶は練習を止め、

スタジオの入口に立つ怜に視線を向けた。

その瞳には、

揺るぎない決意と、

深い敬意が宿っている。


【クリムゾン・シールドの誘い】

晶は、一歩、怜に近づいた。

「神楽坂怜氏…あなたの音を、もう一度」

その声は、挑戦的でありながら、

確かな信頼が込められている。

怜は一瞬戸惑いを見せた。

彼女の脳裏には、

かつてブレイズで感じた

熱狂と、そして失った痛みがよぎる。

鳴海 律架がドラムセットを指差し、

興奮した声で叫んだ。

「オーナーさんとセッション!?」

その純粋な響きに、

怜の口元が微かに緩む。

(相変わらず、面倒な奴らだ。

だが、この音を、もう一度。

かつての私が味わった、音を失う恐怖を、

彼らは乗り越えられるか。

私にはできなかった、その先を、

彼らと見ることができるのか。)

怜は「ちょっと付き合え」と呟いた。

その声には、

わずかな熱が帯びている。

怜は眼鏡を外し、

スティックを握りしめた。

プロ同士の、魂のセッションが始まる。

スタジオの空気は、

一瞬で熱を帯びた。


【圧倒的なグルーヴ、音の化学反応】

怜のドラムが加わった途端、

クリムゾン・シールドの音が劇的に変化した。

スタジオ全体が、

かつてないほどの熱量に包まれる。

怜は演奏に没頭する。

その指先から叩き出される

圧倒的なグルーヴは、

まるで生き物のようにうねり、

バンド全体を飲み込んでいく。

鳴海 律架は怜のドラムに圧倒されつつも、

その一つ一つの音、

その間の取り方を必死に吸収しようと、

自身の演奏を調整する。

氷室 楓も怜の正確なリズムに合わせ、

より複雑で、

うねるようなベースラインを奏でる。

朝倉 薫のキーボードは、

怜のドラムが作り出す空間に、

色彩豊かな音を乗せていく。

クリムゾン・シールドのメンバーは、

怜のドラムが自分たちの音楽を

新たな次元に引き上げていることに、

驚きと喜びを感じ、互いに顔を見合わせる。

(この音だ。

かつて失うのが怖かった、この音。

二度と味わいたくなかったはずの、この痛み。

だが、今、この喜びがある。

この音は、私だけのものじゃない。)

演奏後、怜とクリムゾン・シールドのメンバーが、

互いの音に満足げな笑みを交わした。

怜の表情には、

久しぶりに心から音楽を楽しんでいる輝きがあった。

その輝きは、

彼女の心を完全に解放しているようだった。


【リフレイン・ビートの目撃】

練習を終えたリフレイン・ビートのメンバーが、

リズムガーデンに戻ってきた。

カフェスペースに足を踏み入れた瞬間、

スタジオから漏れ聞こえるブレイズのような音に、

彼らは足を止める。

その音は、

まるで生きているかのようだった。

彼らがスタジオのドアの隙間から中を覗き込むと、

怜とクリムゾン・シールドの

圧倒的なセッションを目の当たりにした。

そこには、かつてのRAYの面影を持つ、

情熱的なドラマーの姿があった。

「これが…プロのセッション…!」

奏が息をのむ。

「怜さん、本気だ…!」

響の瞳は、驚きと興奮で大きく開かれる。

怜の表情には、

久しぶりに心から音楽を楽しんでいる輝きがある。

リフレイン・ビートのメンバーは、

その音と表情から、

怜の音楽への深い情熱を肌で感じ取った。

(悪くない。

この場所で、彼らはどこまで成長できるか。

かつての私のように、迷いを乗り越えられるか。

この音は、彼らにも、きっと届く。)

リフレイン・ビートは、

そのセッションを目の当たりにし、

プロの壁の高さと、

怜の偉大さを再認識する。

怜は眼鏡をかけ直し、

再びクールなオーナーの顔に戻る。

その目は、

彼らのさらなる高みへの決意を、

静かに見守っていた。


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@CrimsonShield_Official 2025/08/18 18:00:00 JST

#神楽坂怜 #セッション #鳥肌

信じられないセッションだった。

怜氏のドラム、やはり底知れない。

私たちクリムゾン・シールドも、この経験を糧に更なる高みへ。


@RefrainBeat_KANA 2025/08/18 18:30:00 JST

#伝説の音 #圧倒的 #私たちもいつか

怜さんとクリムゾン・シールドさんのセッション、見ちゃった…!

もう言葉にならないくらいすごかった!

私たちの目標が、また一つ増えた気がする!


@RhythmGarden_Ray 2025/08/18 19:00:00 JST

#本能 #音の衝動 #共鳴

悪くない。


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【次回予告】

響:「ねぇ、お祭り行かない!?美味しいものいっぱいあるよ!」

奏:「ライブもあるんだね!私たちも出るのかな!?」

神崎 晶:「地域イベント…か。これも経験だ」

怜:「…唐揚げ、食うか」


次話 第23話:祭りの音色、二つの輝き

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