死んだ日

@anonatsu0801

あの日

あの夏自分は死んだ

ビルの20階から頭から落ちたそりゃ生きてるはずもない

でも自分は今文章を書いている、というか書くことしかできない。


体は動かない、動かないのにどうやって文章を書いてるかって?

ある視点で見れば書いているとは言えないかもしれない、体は動かないが脳は生きている


目は自分の中では冷めているが、周りから見ると何にも動いてないだから死んでいる


森の中で音がしたとき観測者がいないなら音はなっていないという話を聞いたことがある

今の状況と似ているとは思わないか、自分はいくら存在しているといっても、それを観測者に伝えることはできない。

だから死んでいる、自分はいない。



動くことができないんだ、だから空想したり文章を書くことしかできないだろう?

いつか医療が進化して自分の思いを伝える日が来るって最初は信じていたでも、1年を過ぎたあたりから

信じれなくなった。


でも信じるものがなくなって自分は解放された、今までは人と神を信じていたせいでこんなことになってしまった。

人には裏切られた神はいくらすがっても助けてくれなかった。僕は本当の自由は信じるものがなくなることだと思う


自分の顔が自分では鏡を使わないと見えないように自分の姿は、見えないいったいどうなっているんだろう。


きっと体はボロボロ、骨は折れて顔はぐちゃぐちゃなんだろうなぁ、せっかくのいい顔が台無しかもなと思ったり、足が義足になっていて

強化されてるかもなんて思うが、動けないんだから意味はない。


自分はしょっちゅう死にたいと口にしていた、逆に今は生きることにとらわれている。自分では死ねない。


だからもうあきらめたすべて。だから創作をしている。発信することができないのに。


まるで三億年ボタンみたいだ。でも三億年ボタンはまだいい、三億年の世界に一瞬は閉じ込められるが、三億年たったら、記憶が消えて元通りなんだから。


しかも三億円もらえちゃうんだよ、最高じゃないか。自分は動けないし、お金ももらえない。どうなっているんだ。


ただ最近気になることがある。体に神経は通っていないはずなのに振動を感じる。最初は、幻肢痛のようなものだと思っていたんだ。


でも次第に振動は強くなっていく、だんだんと痛みに代わってきていた。その痛みは日に日に増していく。動かないはずの足から始まり、腕にそして首にまで登ってきていた。


昨日こんな夢を見た、自由に歩き回っている子供の夢、俯瞰してみていたんだけどだんだん主観視点になっていった。きっと忘れていた子供のころの記憶なのだろう。




プープープー、先生彼がおきました!

成功です!


ついにやった、最高傑作だ、痛みを感じ人間と同じように、感情があって、思考できるこんなアンドロイドを僕たちは求めていた!







やったぞ僕はついに体が動くようになったらしい。これでやっと今までの作品を世の中に公開できる!


終わり


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