小学校の頃の話

@anonatsu0801

あの時

これは小学校の時の話なんだけど、物語を作ろうって作文用紙にまとめる授業があって、そこで自分はホラーを描いた。

内容は、森の館に忍び込んだら出られなくなって、そこでは不思議なことが起きるっていうありきたりな話を描いたんだ。

夢落ちだったていう話で、友達からは何でこんな終わりにしたの?って言われた、ホラー映画の見過ぎでこういう話にあこがれてたんだって

言ったんだけど、実はそうじゃなかった。この物語を書く前にたまに見る夢を題材にしていたんだ。


その夢は、洋館の中にいて、階段を上って、登り切ったらひとつづつ部屋の扉を開けていくそんな夢だった。

当時から不気味だと思っていたけど、頻度も高くなかったし学校で忙しかったからあまり気にしてなかった。


昨日20歳の誕生日を迎えてパーティーをした、後片付けもある程度終わったころ、ソファーで疲れて寝てしまった。

そしたらまた”あの夢”をまた見たんだ、ずいぶん見ていなかったのに急に見て驚いた。

洋館の中で、階段を上って、ひとつづつ部屋の扉を開けていく、ひとつだけ違ったのは、その中に人がいたことだ。

その人は窓側を向いていて顔は見えなかったけど容姿は女性みたいだった、洋服は無地のTシャツにジーパン。その人が振り向きそうなそぶりを見せたところで

夢から覚めた。正直顔を見なくてほっとしたなぜか安堵した。


そのちょうど一週間後、また同じ夢を見た。また扉を開けた、そしたら一人増えていたんだ。今度は子供くらいの背丈の人がいた、

その人はなぜか真っ黒で服装も分からなかった。


またちょうど一週間後に同じ夢を見た、また一人増えていて、今度は先々週に見た女性より背の高い男性?のような姿をしていた。


さすがに怖くなってきて、また同じ夢を見たら病院に行こうと決めていた。そもそも自分は精神的にあまり強くなかったから

ストレスなんだろうと思っていた。


ふと向かいの2階の家の窓を見たら三人がいた あの夢のような三人だ


男性と女性がじろりとこちらを見ていた、でも子供は、真っ黒で影のようだった。


瞬きをした瞬間その三人はいなくなっていた。


こんな精神病のために救急外来に行くのを機が引けたが今行かなかったらどうにかなってしまいそうな気がした。


病院の受付で症状を話し病院のソファーで寝転がっていた。ボーっとしているとふと目の前を三人家族が通った。なぜだか気になって目をつぶりながら気配を感じ、足音が少し遠くなったのを感じ、目を開け後ろ姿を見た、夫婦と真っ黒な子供がいた。またあの三人だ、すぐに目をぎゅっとつぶった。


ゆっくりとこちらに近づく足音を感じる コツ、コツ、コツ ゆっくり一歩ずつそして音が止まった。


薄目を開けてみると真っ暗だった、停電だと思った。でも違ったみたいだ。目の前にあの子供がいた自分の鼻と子供の鼻がくっつきそうなくらい近くに。


夫婦が話し始めたあの時助けてくれていれば、、、


そこで思い出した、小学校の頃いじめられている子がいた、自分はあまり話してはいなかったけど、その子はよく話をしてくれた、

家のこと友達のことそしていじめられているということ。その子はてっきり転校してしまったのだと思い込んでいただけどそれは違った、その時自分が寄り添っていたらその子は死なずに済んだのに。






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