職員室の策略～教師たちの恋愛戦線～

奈良まさや

職員室の策略～教師たちの恋愛戦線～

登場人物紹介

林田亮（29歳）：体育教師。筋肉質で真面目。規律に厳しいが恋愛には極端に不器用。川島に想いを寄せている。

宮沢俊光（30歳）：数学教師。頭脳明晰でスマートなイケメン。だが内面は冷徹で計算高い策略家。

川島紫（28歳）：国語教師。お嬢様育ちで天然系。生徒からも人気があるが、どこか掴みきれない。

井上英子（28歳）：社会教師。クールで美しいモデル体型の持ち主。生徒との秘密を抱えている。

黒木佳子（50代）：生徒指導主任。ゴシップ好きで勘が鋭い。何かと職員室の動向に目を光らせている。

田中康平（16歳）：バスケ部所属の高校生。井上に強い想いを抱いている。

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第一章　始まりの相談

放課後の職員室。体育教師・林田亮は、机に座ったまま深いため息をついた。

「林田先生、元気ないですね。どうかされましたか？」

声をかけてきたのは、数学教師の宮沢俊光。穏やかな笑みを浮かべながらも、その瞳には冷たい光が宿っていた。

「……実は、相談がありまして」

林田は周囲を見渡し、小声で話し出す。

「川島先生のことが好きなんです。でも振られたらと思うと怖くて……」

「なるほど。川島先生は確かに魅力的ですからね」

宮沢は内心、楽しげに笑った。林田の恋心は、彼にとって格好の“遊び道具”だった。

「でも、もしダメだったら井上先生も気になってて……」

「おや、二股の構えですか？」

「いや！第二希望というか……どちらにも断られたら、もう職員室にいられませんよ」

「分かりました。実は僕も井上先生に興味があるんです。だから協力しましょう。まずは、川島先生の気持ちを探ってみますよ」

「本当ですか！？」

林田の目が輝く。その瞬間、宮沢の策略は密かに始まっていた。

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