~獣たる魔術師~転生したら猿だったけど魔法の才能ありまくりで以外と悪くない
@u-rayhjm
第一話 転生したら猿でした
風の音がする。
なぜだ、俺は確かにあの時、トラックに轢かれて死んだはずなのに。
目を開けると、前も後ろも木々に覆われ日差しもあまり届かない森が広がっていた。
木の根はねじれ、地面は湿っていて、時折、小動物の走る音が聞こえる。静寂というよりも、密やかに命が息づく、そんな世界だった。
「……もしかして」俺は小さく呟き、生前読み込んだラノベの知識を総動員する。思い当たるセリフはただ一つ。
「ステータス・オープン」そう唱えた瞬間、目の前に透き通った半透明のウィンドウが浮かび上がった。
> 【名前】タイセイ
【種族】石猿
【年齢】3(※魔獣年齢)
【保有スキル】分身/魔力制御/鑑定/幸運
【魔力適性】全属性適応(火・水・風・土・光・闇・時・空)
【固有魔法】変身
【魔力量】S+ランク
目を疑った。なんだこのぶっ壊れステータス。魔力適性「全」? 魔力量S+? スキルもなにげにやばい。しかも、固有魔法が〈変身〉って……猿なのに変身できるのか?
いや猿だからか?ラノベにはまり身につけた神話や伝説、物語の知識により俺は自分の種族にある答えを出していた「これもしかしなくても、孫悟空だよな。」もちろん某戦闘民族ではない、西遊記に出てくるあの猿だ。そう考えると、変身にも納得できる。孫悟空は、72の姿に変身できる。だが固有魔法の変身は72個なのだろうか、何だろうが検証しなくてはいけないな。と言うことで固有魔法の検証と共に通常魔法も使ってみたさすが適性全であるどの魔法も手を動かすのと大差なく発動できる。そしてお待ちかねの変身だが思い浮かぶものは大概変身できた。魚に変身した時、水に入ると、凄まじい速度での移動が可能だった。それすなわち変身したものの性質を模倣可能と言うことである。
「マジか」口をついて出たその言葉を、掻き消すように脳に響いた、
❮クエスト❱
獣の王
①能力の把握 クリア
$%#■からの報酬 如意棒 緊箍児
「何だこれ」
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