【ナツガタリ'25】宇宙創世記【短歌10連作部門応募作品】

光田ヒロシ

宇宙創世記

そこにはね 君と僕しか いなかった それだけでもね 僕はよかった


あるときね 君が少し 笑ったよ それで宇宙が 創られたんだ


キラキラと 輝くなにかを みつけたよ  君にあげると 星と名づけた


喜んで 君はくるりと 踊ったよ それで宇宙が 回りはじめた


星に夢中 君は僕を 見てくれない 君は言った もっと創るわ


惑星と 恒星銀河 輝けど 僕の心は ブラックホール


そうやって どんどん君は 離れてく 君がつくった 遠心力で


悲しくて ただ悲しくて 悲しくて 僕の目からは 水がこぼれた


その水が とある星を 包んだよ 僕はそれにね 地球と名づけた


ある夏に 私はあなたと 海にいた 少ししょっぱい 涙のように

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【ナツガタリ'25】宇宙創世記【短歌10連作部門応募作品】 光田ヒロシ @hm-ciao

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画