◆第二章:秘密の共有

ある日、偶然二人は同じ雑貨屋で鉢合わせする。
優は手にぬいぐるみを持っていて、驚いた顔で立ち尽くした。
けれど、蒼は微笑んでこう言った。

「それ、かわいいね。私も好きだよ、こういうの。」

優は目を見開き、数秒後にはふっと笑った。

その日、二人はカフェで話した。
蒼は「女の子らしさ」にあこがれてる自分のことを話し、優も「本当はかわいいものが好き」だと打ち明けた。

二人はそのとき初めて、「自分がなりたい自分」と「周囲の期待」とのあいだにいることを、素直に話せた。

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