第9話 ※月※日

ーーーーーーーーーーーーーーーー10年前ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「お前が!!警察にチクろうとしてるのはわかってるんんだよ!!」


ある日、身長が高くやせ細っている男が家に押しかけてきた。


「嫌!!やめて!!」


髪を引っ張られながらその男の彼女は髪を引っ張られながら必死に抵抗している。


「じゃあ!なんで俺が大麻を作っているところの写真や、俺を監視するための探偵を雇っていたんだ!!」


女は涙を流しながら、髪を掴む手を必死に話そうとしている。


「この事がバレたら、もう、俺の人生は終わりだ」


そう言って男は女にナイフを突き立てた。


女の口から血が垂れる。「い、、、き、、、て」


そう言って、息を引き取った。


その後男は、女を袋に入れて家を出ていった。


その後、この女の死体は発見できずに、行方不明としてこの事件は解決した。



これは、当時6歳の堺 幹人がクローゼットの中から覗き見た記憶である。



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 ーーーーーーーーーーーー堺 幹人が死ぬ2日前ーーーーーーーーーーーーーー


幹人の瞳孔が限界まで開き額には汗がたれている。


「ど、どうした幹人?」


と水森 磨人が心配そうに顔を覗きこんだ。


「思い出した」

枯れた声で言った。


「”あいつ”が姉さんを殺したんだ」

独り言のように呟いた。


磨人の顔が曇る


「誰に?」


「※※ ※※に」


幹人は磨人に気づいているのかわからない。

それほど、幹人に与えたショックは大きかった。


次の日、幹人は学校を休んだ。


更に次の日、「部活を休む」と言って家に早めに帰った。


そして死体として発見された。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あいつが悪いんだ」

「あいつが思い出しさえしなければ死ななかった」


磨人は自分の家で呪のように呟いた。


「あいつのせいでまた人を殺す事になった」

「すべてアイツのせいだ」


目の前にある果実に目を向ける。

「朔も湊もこんな事件に首を突っ込まなければもっと生きれたのにな」


そう言って磨人は朔のアレルギーである。キウイを絞った。







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