第3話 3個目
肝試しで怖い目にあう人は少なくない
その中の雲田夏雄の話
「せっかくの夏なんだし〜
肝試しとか行きたくね?」
そんな話を切り出したのは
幼なじみの河端豊、まあまあの陽キャ、一軍だ
幼なじみだからか俺を隣に置いてくれる
豊が言い出すと女子が寄ってくる
「え〜マジ?私も行きたいんだけど〜」
彼女は如月夢佳、噂に聞いたが
夢佳は豊のことが好きらしい、噂だが
「ん〜でも女子1に男子2はちょっとな〜」
自分から来ておいて文句を言うとはモテないな
「りょーなー!」
端で本を読んでいた風原涼奈を呼び出した
「これで2対2になったな」
豊が話し始めると夢佳は豊の机に座り
涼奈は俺の机の近くに立つ
「えっと、私の家の近くに神社があるんだけど」
「あ!あるね!あそこちょっと不気味で
こわーって感じする!」
「そこでいいじゃん」
「じゃあ案内担当は涼奈だな」
4人で話しが進み、肝試しの場所は
涼奈の家の近くにある清冽冥神社という
名前の神社らしい。
「うわぁ〜意外と雰囲気ある〜」
夢佳が弱音を吐きながら豊の近くに寄る
「なんか怒られそうだなー、」
心配しているらしいがちゃんと前を進んでいる豊
「俺こういうの無理なんだけど」
豊の後ろで弱音を吐く俺
少し暗くなりそうな時間に来て正解だった
思っていたよりも雰囲気が出ている
「、、、」数分前から涼奈が静かだ
思っていたよりも怖かったのかと思い
涼奈の方を見ると、
「、、、」真顔だった、怖いと思っているのか
そう聞かれたらそうじゃない
少し悲しそうな冷淡そうな顔で
よく読めなかった、
「ここが折り返し地点か?」
大きい板に大きめの石が乗っている
その石には釘が打ち込まれており
周りは草で生い茂っている
そして少し前のところから感じていた
臭い、生臭い、そんな言葉がチラホラ出ていたが
石の前まで来ると本当に感じる
「なんか、めっちゃ臭いな、」
「え、だよね?」
「ほんと、」
ここまで涼奈は無言だった
「だよね、そうだよね
でも私は慣れちゃってこの匂い感じないや」
そんな不可解で不気味な言葉を言うと
近くに居る豊の横腹にナイフを突き立てた
「え゛?」
喉がガラッとなりながら倒れた豊の横腹からは
見たことが無いほど血を垂らしていた
よく見たら石の周りの土は柔らかく、
掘り出しやすそうであったが
そういうことだったのか。
豊が転がっている近くで口を抑えて
涙を浮かべている夢佳に向かい首を絞める涼奈
それを棒立ちで見ている俺
目の前の光景に立ち尽くし呆気なく
意識を失って倒れる夢佳を見ているだけだった
意識を失いかけている豊は倒れた
夢佳の手を握り締めていた
あぁ、あいつら両思いだったんだな
いいな、俺も夢佳好きだったのに
そう思いながら夢佳と豊を見ていた俺の胸に
鋭い物が突き刺され倒れる
俺は痛さで目が出る程開けながら意識を失った
3人を殺した涼奈はどうなるのだろうか
どうするのだろうか、
 ̄下関朗野中学校 ̄雲田夏雄 ̄河端豊 ̄
 ̄如月夢佳 ̄風原涼奈 ̄清冽冥神社 ̄
以上
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