1話「月曜日.1」
ボクは七不思議の身ではあるけど…………学園の生徒として姿を現して行動をするときがある。
七不思議にそんな事をする理由は無いけど、主に他の七不思議や怪異、霊への牽制が理由なので効果が出ていたらいいな、とは思う。
あと、ついでに人間観察をしている。
1限目は古典。
(あ゙~……ヒマだ〜〜………………。)
何百年も同じ学園でありとあらゆる授業を受けてきたせいで、年々変わっていく授業内容にも余裕で追いつけてしまう。
だからヒマになってしまう。
気付けば、授業が終わっていた。
ヒマだったので少し嬉しさがある。
そういえば、この学園の生徒としての自己紹介を忘れていた。
あと、ボクは今、
なんてちょっと優しげな事をしたら、なんだか眠たくなってきたので、机に頭をつけて眠りについた。
気付けば3限目が始まっていた。
(…………思ってたよりも寝てた……。)
(まぁ……分かるしいっか。)
ボクが寝ていても先生達は何も言わない。
なぜなら、毎回のようにテストの点数が高いからだ。それだけの事で見逃されている。
…………なんて考えているうちに、いつの間にか授業が終わっていた……。
次は4限目の授業…………だけど、この学園は4限目と6限目はなぜか自習なので何をしてもいい。
ので、絵を描くことにした。
理由は無い。ただ暇なのだ。
「ねぇ。」
「…………ん?」
「2限目のとき、寝てたからノート写してないでしょ。私のノート、貸すから早く写しておいたほうがいいよ……?」
面白味とやる事、というのは突然現れるらしい。と、昔誰かに言われた気がしたが、まさか本当に現れるとは思っていなかった。
目の前の生徒からの優しさを無碍にする気は無いので机の中からノートを出し、生徒のノートを借りる。
「あ、ありがと。」
ノートを写しながら、気付いた事がある。
(今日の授業、結構難しい方かも。)
「……。」
ノートを写しながら、耳を澄ます。生徒同士の会話は嫌いじゃない。
「俺の後輩、なんか変な事言ってるんだよ。」
(…………変な事?)
「なんて言ってるんだ?」
「学園の中で葬式やってる!!……って。忘れ物を取りに戻ったときになんか見たらしい。」
(学園の中で葬式…………は、美術室の葬式のまねごとかな。噂される程度には強くなったみたいでよかった。)
「そ、葬式……?
「なんか……そうらしい……?」
ここでノートを写し終えたので返す。
「ノートありがとう。」
「どういたしまして……。」
そう言うとその生徒は前を向いた。
(………………?)
4限目の終わりを知らせるチャイムが鳴る。
と、教室が騒がしくなる。
(うわ、皆が急に元気になった……。)
それだけ勉強が嫌なのか、昼食が嬉しいのかは解らない。
(まぁ…………急に意見を変えるのが人間らしくて好きなんだけど。)
そう思いながら、廊下を歩き、階段を登り、屋上へと向かった。
周囲が騒がしいが、それは会話をしているからだ。
(…………今日はナシかな……。)
ナシ、とは。
無し、という事である。
何が無しなのかというと、運がいいと■■■■■■■■■■■が
時計を見ると、5限目のチャイムが鳴る10分前になっていた。
(今日は無し、っと。)
(う〜ん…………最近減ったなぁ〜……。)
そう思いながら、教室へと戻った。
5限目は国語。古典と国語が分かれているのは、昔の事と今の事で教える内容が違うから、だとボクは思っている。
それの真偽はさておいて、どうやら今から抜き打ちテストをするらしい。
(…………うわ……。)
この先生は抜き打ちテストが多い。そして教えていないところを入れる事がある。
(本人は教えたところだと思って入れてるからなぁ………………。)
(……あ、早速教えてないであろうところが……。)
ボクはすすす……、と問題を全て解き終えた。
(…………4割くらい教えて無いところだった……。なんで……?)
抜き打ちテストの後は音読をして5限目を終えた。
因みに、ボクは当たらなかった。
6限目は自習。
………………なんだけど、この時間の自習は寝る人が多い。
無論、ボクも寝る。
(………………………………おやすみ。)
気付けば、放課後。大体4時。
寝ている人はまだ寝ている時間だ。
この時間からはボクが生徒でいる必要は無いので、さっさと姿を消して屋上へと向かう。
屋上に先客はいなかった。
ので、近くのベンチに寝転がる。
「あ〜〜………………おそらがきれ〜〜い…………。」
「眩しい…………。」
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