第2話紙一重
え!ヤバい!どうしよう。逃げろ!早く早く…。
彼女のアパートは公園を挟んだ向こう側にあった。いつもなら公園の前の道を通りアパートの駐車場を確認するのだが夜は見えづらいので私はアパートの前の道を通る事にしたらなんと、彼の車が駐車場からバックをしてくるのが見えた。私は慌てて近くの駐車場に車を入れUターンをした。
〝見つかったかもしれない。〟
Uターンをする時慌てすぎてスムーズにする事が出来なかった。
何で?突発休みを取ってまで彼女と会っていたのか分からない。明日は土曜日で休みなのに…。仕事疲れて嫌になったのかな?ストライキ?彼女は計画休みだったのか?何も解らず私は彼に見られたかもしれないと思いドキドキしていた。でも、だったらお泊りするよな?何で帰るんだ?色々疑問が浮かんだ。
本当に彼の車だったかな?あと少し時間がズレていたら…。鉢合わせしたかもしれないし、逆に車が無かったかもしれない…。
でも、まだ付き合っている事は分かった。別れていない。彼女に会うため突発で午後休みを入れた。2人に何かあった事は分かった。
見つかったかもしれない。その事が頭から離れず眠りに付くことが出来ないでいた。何で泊まらす帰ったのか?先週車が無かったのは私の見に来るタイミングが違っただけなのか?私は色々考えたが答えを出すことは出来なかった。
仕方なく月曜日の2人の様子を見ることにした。月曜日、2人はいつもと変わらずに見えた。何だったのか?休む理由も泊まらない理由も私には見当がつかなかった。
人間観察は元々好きで2人がお互いに寄せたズボンを履き出した事は解っていてペアルック?的な感じにしていた。それも私には腹ただしい事だった。
金曜日、私の車に気付かなかったのか彼の態度は変わらなかった。気付いたとしても何も言っては来ないと思っていたので私もいつも通り過ごした。でも、次からは気をつけないと…。
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