後姿を見続けるのは辛すぎるけれど遠いからこそ憧れるのだ

青空が似合う貴方を私の大好きな曇り空に閉じ込めたら

私は貴方をもっと好きになるだろうか それとも好きじゃなくなるだろうか

貴方が私を嫌ったとして それは私の貴方への想いまでをも揺るがす事象だろうか

モノクロの世界は貴方には似合わないから 私と貴方の世界には隔たりがあって

貴方のいない世界で貴方を想い続ける私が居るのだ


例えば

寛いだ身体に血液を送り込む心臓は想いに忠実に高速で躍動する

それは私の世界に貴方が居る確かな真実 その度に壊れそうな自分のそれを持て余す

その真実を抱きしめ続けられたら 私は貴方を永遠に愛すると云えるだろう


例えば

私が貴方を夢に見る毎日を 貴方に知らせたいわけでもないのに

私が夢から覚めるたびに 貴方の名前を呟いてしまうと 大層な虚しさだけが空間を支配する

その間私の思考は貴方に囚われる それが小さな傷になり記憶に刻まれるだろう


ほら

貴方への恋心が他のそれに塗り潰されてしまわないように

毎朝夢見心地のまま 真っ先に貴方を心に宿す

朝から晩まで貴方に想いをはせる毎日なのに

夢の世界に貴方が居ないのはなんたることだろうか


どうしても願ってしまうから

どうか夢の中で会いに来てほしい


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