懐かしさは正義を超越してただ美しいだけの文章を生み出した

止まらない時間と共に色褪せていく代わりに何かを得たはずだと

信じたいなんて曖昧ではなく確固たるもの それが何かなんて問題ではない

例えばそれば 勇気だとか感情だとか加護欲だとか そこに有るべきものだからだ

私のものであり 私のものになったなら次の瞬間には誰かのものである


時間とはさして大役を担ってはいない 重要なのは周りの粒子がどう動くかである

時の神クロノスが存在するのなら そこかしこに潜んでいるとして

私達は時間の結び目を時に垣間見るだろう

振り返れば無に帰すような 無音の一拍に放り込まれることがある

時間を殺すべきではない

時間を生かすには 私達がそれに光を当てねばならない


長い長い 時とすら呼べないような長さを経て

宇宙はやっと色を得たのだから


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