月に手を伸ばせば貴方を見つけられると思ったの

今夜 貴方と踊りたい

シャンデリアの下ではなく 蒼い月の下で 闇に照らされながら

バルコニーから月に手を伸ばしてはそんな空想をして

背中越しの喧騒に目を瞑って 静寂の先に貴方を求めた


月との距離に比べれば 貴方との距離は無いに等しいと

同じところにあると すぐ隣にいると 信じたくて

けれど 月より遠いかもしれないね

この世界は綺麗ではないから 沢山の障害物があって辿り着くのに時間がかかりそうだわ


ガラスの靴を脱ぎ捨てたら 貴方に向かって走るから

私はここだよって うるさいくらい叫び続けるから

ねえ もう少しだけ月より輝いていて


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