燦詞集『白鴉夕鴉』and【李苑】
神楽鳴&青色矮星
白鴉夕鴉
オルニス
白い鳥達、集う世界に
「知ってたの。私が呼ばれるって。」
灰色の鉄枠さえあどけないのは
ヒビ割れた感情、誰かに見せない為
私、目を瞑る
羽根で包み込んだ
心と言うには、強く掴んでないと
ボロボロに崩れてしまいそう
火炙られた一羽
カラスのように...
私が手を伸ばすほど
もう、死んじゃいたいんだよ
人生の錯覚で、君達は難しく考え過ぎている
背中合わせで語りたくとも
私は鳥、言葉はない
焦げ付いた唇に指当てて
二人だけの内緒話
死にたいくらいならさ
金網で焼かれる、背中の痛みに耐えて
冷たい火の粉を浴びた
心臓にドクン、言葉を乗せて
火傷跡は見ない様に我慢しないとね…
「これ以上、深い所で毒を飲めない。」
「爪も剥がれ名前の、まま生きる。」
「鳥のように、空想では自由。」
「でも、地上に落ちれば人に嫌われ。」
この世界から目を瞑った...
黒焦げた反対の顔と
綺麗なまま、涙を流す顔が
数千散った鳥達の最後を
君達流に言うなら、弔うだけの
私は手を伸ばすけど
もう、死んじゃったんだよ
苛立ちを隠す事で、火焙りの刑から逃れられますか?
天災を焦がしてみたいけど
私は、ただの焼け堕ちた
言葉も持たないんだ
ねえ、君はカゴの鳥
右翼だけでは、飛べなかった世界と
半身不随(不器用)な一羽になれるのかな?
ああ、本当に死んじゃった君達
透明な
涙だけが地を濡らす
奇麗な嘴に指が触れて
二人だけの物語
ほら、日常になっていく…
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