第27話 フラグ回収と斎藤さんのやさしさ

はい、委員長の言った通り昼休みになったら、九条さんが教室にやってきた。ただ、九条さんだけじゃなくなんと斎藤さんも一緒だった。まっすぐに俺のほうに向かってくる。


先週の金曜日の時以上の騒めきが起こり、伸二が俺の肩を揺らしてきた。


「なぁなぁ!!お前はどうやったら学年3大美女の2人と知り合うんだよ!!どんな善行を積んできたんだよ!!」

「そんなこと言われても知るかよ」

「・・・野上君」

「・・・はい」

「言ったとおりでしょ?」

「いや・・・本当にすみません」


委員長の早瀬から言われたら謝ることしかできないし、何なら斎藤さんも一緒にきているのに驚きしかない。


「大丈夫かしら?野上君」

「大丈夫だよ」

「声が大丈夫じゃなさそうだけど」

「本当に何でもないよ斎藤さん・・・ここに来たのは」

「おとといのことよ」

「・・・ソウデスカ」

「あの・・・九条さん?」

「何かしら?」

「私は野上君と同じ中学の早瀬と言います。もしかして、先週の金曜日と同じように野上君を連れていく感じかな?」

「そうだけど?」

「私も付いて行っていいかな?野上君の過去を知っているからね」

「別に問題ないわ」

「・・・いいの?柚月」

「彼の過去を知っているのなら、あの子の過去も受け入れられると思うわ」

「なるほどね」

「なら行きましょうか。野上君と早瀬さん」

「うん!!」「・・・はい」


ということで教室を出て、先週に昼食をとった屋上に向かった。

男子の嫉妬と女子の好奇心の視線を感じて、教室に戻りたくないなと感じるのだった。



・・・・・・・・・・・・・・・・


「なんかゴメンね」

「何で斎藤さんが謝ってんの?」

「柚月の事よ。先週もこんな感じで教室に来たんだよね」

「・・そうだよ」

「やっぱりか・・・その時私は部活のミーティングでいなかったからね」

「確か・・・バスケ部だったっけ」

「そう。・・・柚月は一度決めたらまっすぐだからなぁ」

「あぁ~~~」


現在、前に九条さんと早瀬が勉強について意気投合していて、その後ろを俺と斎藤さんが歩いていた。


「・・・野上はさ。女子が怖い?」

「怖い・・・のかもしれないな」

「過去の出来事のせい?」

「そうだな・・・裏切りも経験しているしね」

「確か・・・お母さんが浮気をしていたんだっけ?」

「そう。しかも浮気現場を目撃したのがトラウマになったからな」

「・・・その気持ちは分かるよ」

「斎藤さんも?」

「まっ、そんな感じかな」

「・・・詳しくは聞かないでおくよ」

「・・・・・・ありがとう」


人には触れられたくない過去は1つか2つはあると思う。ただ、こんなにも明るい雰囲気の彼女が一瞬で悲しい表情をするほどとは、気にはなるが彼女の気持ちを尊重したほうがいいな。話したくなさそうな雰囲気だったし。


「どうしたの?2人とも」

「何でもないよ柚月。ねぇー野上」

「あぁ。本当に何でもないよ」

「ふぅん?」


・・・ちょっとだけ早瀬の目が怖かったのは内緒でお願いな。

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